ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が、歴史のパターンから読み取るべき、適切な投資戦略について繰り返している。
「歴史は完全には繰り返さないが韻を踏む、という考えに賛成だ。」
ダリオ氏が自身のSNSで、マーク・トウェインの有名な格言を引用し同意した。
細部こそ様々な相違点があるものの、大きな絵を見ると、歴史は繰り返すことが多いとの主張だ。
同氏は、現在日々報じられる重要ニュースが1930年代と似ていると、従前の主張を繰り返している。
ニュースとは、財政ポピュリズムと財政悪化、関税、中央銀行の独立への脅威、独裁的政治と国内対立、国内への派兵、暗殺、国際対立等々だ。
ダリオ氏は、歴史の因果関係を理解することが、将来とりわけ投資を占う上で大いに役立つと述べる。
「例えば、安いお金で借金を返すために、おそらく実質金利は押し下げられ、貨幣増発が行われ、お金の減価が進むだろう。
これが私の賭けの背景にある。」
ゼロ金利の時代に「現金はゴミだ」と叫んで世間の注目を浴びたダリオ氏。
その後、金融引き締めが進むと、現金もゴミではなくなったと言っていた。
しかし、FRBが利下げを再開した今、金融政策が引き締めから緩和へと行き過ぎるようなら、再び「現金はゴミ」と言うようになるのかもしれない。
少なくともダリオ氏が近年推奨してきた金投資については、同氏の予想はピタリと当たっている。
なお、ダリオ氏は今回も従前の「5つの力」の考え方を繰り返しており、5つ目のテクノロジーの力ではAIと量子コンピューターを例示している。
同氏は、プラットフォームと利用者の両方で恩恵が得られるとし、自身が両方に投資していると明かしている。