マーク・モビアス氏が有望な外国株市場について語った後、高パフォーマンスを続けてきた米国株と金について下方のプロテクトを儲けておくよう奨めている。
「日本は興味深い場所の1つだ。
数週間前いくつか日本企業を訪問したが、すばらしい企業があり、業績もよく、まだとても利益率が高く、さほど高くない。
日本は物色すべきところだ。」
モビアス氏がMoneyShowでのインタビューで注目すべき外国市場を尋ねられ、真っ先に日本を挙げた。
以下、中国、東南アジア(ベトナム、タイ)、台湾と続けている。
「今後6か月で上昇を見込める外国市場は?」との問いには、中国、インド(条件付き)、メキシコ、台湾を挙げている。
この答には2点注目すべきところがある。
1つ目は日本を最初に挙げた点。
(もしかしたら、調査と大阪万博のための訪日の印象が強かっただけかもしれないが・・・)
マークス氏は、日本の旧財閥の個々の事業がスピンオフしてくる可能性に期待するほか、AIを活用したコンサルにチャンスがあると語っている。
もう1つは、中国をインドより有望としている点。
インドは近年マークス氏にとって最有望市場だったが、今回はトーンが少し違う。
中国について、習近平主席が「地方経済への姿勢を緩めた」と解説し、アリババのマーCEO復権を変化の例に挙げている。
一方のインドについては、関税の影響や国内規制についてネガティブと捉えているようだ。
モビアス氏は今年4月トランプ関税が世界を揺るがしていた頃「Cash is King」と発言し、運用ファンドの95%を現金にしたことを明かしていた。
(その後、関税の不確実性が解消していくとともに、一部戻したようだ。)
また、米マネーサプライ拡大が通貨の価値下落への心配を高めているとし、金と暗号資産が買われる理由となったと解説している。
(モビアス氏は、暗号資産でなく金を選好すると述べている。)
同氏は、過熱感も指摘される金投資について、次のように述べている。
保有する金に対してストップロス注文を出しておくことを奨める。
のめり込みすぎてはいけない。
モビアス氏と言えば、以前から「Gold Bug」として知られていたが、そのモビアス氏にとっても最近の金相場上昇には心配があるようだ。
同氏が心配するのは、実は金だけではない。
これは株式全体についても言える。
米市場のパフォーマンスはとても良好で、高水準まで高騰した。
下方に対するプロテクトを儲けておくとよいだろう。