ジェレミー・シーゲル教授にも、もしかしたら少々の戸惑いがあるのかもしれない。
今週のポッドキャストは決して楽観一色といったトーンではなかった。
史上最高値を更新する株式市場を受け、トランプが図に乗っているという話がある。
『経済はすばらしく、私はさらに進んでいく』と言っているという。
市場が最高値をつけた理由が、『さらに進んでいく』ことがないと考えているためであるのを、理解していないようだ。
シーゲル教授がウィズダム・ツリーのポッドキャストを痛烈な皮肉でスタートした。
強い市場がトランプ政策によるものでなくTACOトレードによるものとの含意だ。
この日のポッドキャストでは《まだ強気》といった発言は聞かれなかった。
すでに米市場が史上最高値を更新しているのだから無理はない。
シーゲル教授は今後の注目点として企業業績を挙げている。
終わった第2四半期は堅調を予想しつつ、関税影響が本格化する第3四半期が注目だという。
教授は、好調だったデルタ航空の業績に触れ『状況は私たちが思っていたほど最悪ではないかもしれない』と期待をのぞかせている。
ただし、この日のトーンはどちらかと言えば慎重だった。
第2四半期が市場予想を達成するか否かは興味がない。
興味があるのは、企業が第3四半期の伸長をどう見ているのかだ。