ジェレミー・シーゲル教授が来年に向けて強気見通しを語っているが、クリスマスラリーについてはあまり期待していないとも述べている。
「ニュースはかなりよい。
決定的とまでは言わないが、ブラックフライデーの販売はかなりよかった。
サイバーマンデーと週末の販売もかなり力強かったと見られる。」
シーゲル教授がウィズダムツリーのポッドキャストで、米年末消費の好調ぶりを語った。
教授は従前、トランプ関税の悪影響が及ぶとすれば年末商戦になると警戒してきたが、これまでのところ大きな懸念はないとの評価のようだ。
9-10日予定のFOMCについてシーゲル教授は、市場の織り込みどおり25 bpの利下げがあると予想した。
「雇用指標が強いままなら1月は(利下げ)停止を見込む」といった条件のついた「タカ派的利下げ」になるとの予想であり、FOMCメンバー間の意見の相違が続くという。
「現在はまったくインフレではない。」
シーゲル教授は、家賃、コモディティ価格、マネーサプライの伸びなどが落ち着いていることなどを理由に、米インフレの鎮静化を指摘している。
これに対し、ミシガン大学が先月発表した1年先のインフレ期待が4.5%と高止まりしている点にも注目。
仮に来年インフレが市場期待を下回れば実質賃金上昇に寄与し、ポジティブ・サプライズになるという。
その他、追い風になりうる話題として、減税、関税に対する裁判所の見解、FRB議長交代を挙げている。
米市場については、短期金利低下が小型株に有利の働くとの考えを再度示した。
(一方、長期金利は利下げでも低下しないとの従前の見方を継続している。)
年内の相場については、クリスマスラリー(クリスマス~年初)のアノマリーの実現確率が高い点を指摘したものの、横這いに近くなるとの直感を述べている。
