ジェレミー・シーゲル教授は、トランプ関税がある程度の物価上昇を引き起こすとして、米市場に対する強気予想にたくさんの条件を付けている。
みんな効率を上げるか、値上げするか迫られることになる。
多くの場合、値上げせざるをえない。
効率を25-50%も引き上げることはできないから価格になる。
経済がどう反応するか要注意だ。
シーゲル教授がウォートン校のポッドキャストで、駆け込み輸入による在庫がはけていく第3四半期からいよいよ関税の影響が表面化してくると警戒した。
教授はある程度の物価上昇を覚悟している。
(先日、仮に関税が15%の場合インフレを1-2%ポイント押し上げると話していた。)
経済・市場がそれを消化できると予想しているものの、それでも安心しきっているわけではないようだ。
シーゲル教授は、関税によるインフレに対しFRBは利上げすべきでないと主張する。
金融引き締めは需要サイドに起因するインフレに対して行われるべきとのオーソドックスな考えだ。
需要面を見れば景気は鈍化してきており、むしろFRBは利下げすべきとの従前の主張を繰り返している。
まだシーゲル教授が弱気を口にしたわけではないが、その強気予想には決して低くないハードルがいくつも付いている。
FRBは利下げすると思うが、問題は深刻な鈍化を防ぐのに間に合うのかだ。・・・
(関税が)10%に留まっての鈍化ならば、2026に向け、もう関税がなく生産性の要素が効き始めるなら、(2026年も)まだ株式にとってよい年になるだろう。