オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、米市場について「心配」を深めていると説明し、内外のフィクストインカムを視野に入れるよう奨めている。
「(米)株式市場の主要指標であるS&P 500は2024年末バリュエーションからみて割安と思われた。
今年、不確実性が高まる中で上昇したのだから、今はもっと高い。」
マークス氏が加Wonkで、米国株市場が割高であると再び語った。
マークス氏は先月のMemoで、米株価についての見方を「高い」から「心配」に引き上げ、市場に対するスタンスを一段階慎重な「攻撃的な保有を減らしディフェンシブな保有を増やす」へ移している。
さらに直後、現状がバブルの初期段階であろうと推定している。
その一方で、マークス氏はTINA(There is no alternative. 他に選択肢はない)にも触れている。
米国への投資をやめるにせよ、投資残を移す現実的な選択肢は少ないとし、米市場が「悪いブロックで最良の家」であるとも話している。
ただし、これは米国株市場ではなく、米市場の話だ。
株がダメなら、フィクストインカムがあるという話になる。
ゼロ金利・超低金利の時代なら投資家は自動的に株式投資に向かわざるをえなかったが、金利が上昇した今、状況は一変している。
マークス氏は、米長期債・超長期債についてはインフレに左右されるとして推奨していないが、クレジット市場に魅力的な投資先があると話している。
株式はより割高になっており、将来リターンは低下する運命だ。
債券はかなりの利回りがある。
フィクストインカムは老後資金の口座においてより重要で信頼性のある役割を演じることになるだろう。
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