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年内165円ぐらいまでの円安を予想:佐々木融氏

佐々木融氏は、現在の円相場・インフレにとって重要なポイントとなっている日本の財政政策についても言及している。


政治家には、債務が膨らんでくるとインフレにして債務を帳消しにしょうというインセンティブが働くのは、一般論として昔から言われてきたこと。
円安になれば国民から批判されるので、高市首相が意図的にそうしようとしているとは思わないが、一般論として政府がそういう考えを持つことはありうる。

佐々木氏は、いわゆるインフレ税として
 インフレによる政府債務の実質負担の低下
 インフレにともなう自然税収
を挙げた。
また、インフレにより名目の数字(経済、企業収益、株価)が拡大することで「景気がよいように見える」と指摘。
意図的でないにせよ、政府にインフレ側のインセンティブが働く可能性を説明した。

佐々木氏は政府に対して配慮した語り方をしているが、「意図的でない」か否かについては多くの人が疑いを強めているのではないか。
少なくとも現在の財務大臣は財政・経済に精通した人物だ。
この人がインフレ税を念頭に置かず「責任ある積極財政」を推進しているとは考え難い。
むしろ、伝統的な財政再建(増税や歳出削減)の限界をすでに見切り、「責任」の少なからぬ部分をインフレ税により果たそうとしていると考える方が自然であるように思われる。

その1つの表れと思われるのが、名目成長を目標にしている点。
すでに3年もインフレ率が目標を上振れている中で、いまだに名目成長を目標に据えているのには相応の理由があろう。

少なくとも市場ではそう考える人が増えている。
だからこそ、円相場について山谷あっても円安圏から離れにくくなっているのだろう。


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