投資

市場は事が起こるまで油断する:レイ・ダリオ
2025年7月29日

ダリオ氏が「予断を持たず」というのは《優れた知見を持つ人が確度の高い予想をする場合を除く》という意味だろう。
つまり、将来を予想するのが難しいことを認め、山を張らないというスタンスだ。
同氏は、15%を超えて金またはビットコインを保有することは奨めない。
同氏が奨めるのは、あくまで「うまく分散する」ことなのだ。
やりすぎれば、市場でギャンブルをすることになってしまう。


このインタビューでは、もう1つ市場の織り込みについて質問があった。
AI関連銘柄は将来性が正しく織り込まれているか、というものだ。
ダリオ氏は、AI銘柄の中に過大な期待が織り込まれているものがあると答えた。
しかし、それ以上に重大な点として、AIの応用がもたらす経済的効果が過大に織り込まれているとの私見を示している。

ダリオ氏は最後にリスナーに向けた投資のアドバイスを求められている。
同氏は、投資のアドバイスは人生のアドバイスと切り離せないと返している。
お金(投資)は「購買力を目的としている」とし、人生については仕事と情熱を一致させるべきと答えた。
その上で、投資についてこう述べている。

「2つの部分からなるポートフォリオだ。
1つ目の部分は家族等を養う部分。
その水準を超えたなら、リスクに対して最大のリターンを得るというゲームを楽しめる。」

生活費に困らないだけのお金は安全に確保しようという趣旨だろう。
ダリオ氏はさらに、ついつい感情に走ったり、規律を失うことのないようにすべきと釘を刺している。

さらに、検証したゲームプランを持つこと。
ただ、朝起きて『こんなこと考えた』『これが怖い』から『こんな判断をしよう』ではダメだ。
意思決定のルールを定め、用いる基準を持ち、それを書き出し、それがどうやったら検証できるか考え、実行するゲームプランを考案しろ。


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