アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)などのビットコイン保有会社についてコメントしている。
これはほとんどの会社にとって酷いアイデアだ。
ビットコイン信者が反発する前に言っておくと、私の論拠は投資としてのビットコインに対する考えとは全く関係なく、むしろ企業経営者のトレーディング力に対する不信に関係したものだ。
ダモダラン教授が自身のブログで、ビットコイン保有会社について懸念を表明している。
興味深いのは、この議論がビットコインへのスタンスとは関係がない点。
これは、著名ショートセラー ジム・チャノス氏のスタンスと同じだ。
チャノス氏は目下ビットコインをロングし、ストラテジー株をショートしている。
ビットコイン価格の今後の変動を中立化した上で、ビットコイン保有会社のビジネスモデルの瓦解を予想しているのである。
ストラテジー社は、大量のビットコインを保有しており、保有ビットコインの時価と比べ事業の価値は無視できるレベルにとどまっている。
そして、保有ビットコインの時価の数倍にあたる株式時価総額がついている。
(日本を含む)世界で、この戦略を真似る企業が多く表れており、一部に懸念の声が上がっている。
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