市場からハト派的と捉えられたジャクソンホール会議でのジェローム・パウエル議長の講演だが、ビル・グロス氏は少なくとも長期債について慎重なスタンスを継続している。
「ジャクソンホール後の金利市場は、2027年半ばにFF金利が3%で底を打つことを示唆している。
もしもそうなら、米10年債利回り4%の可能性がある。」
グロス氏がパウエル議長講演後にツイートした。
講演を受け、米国株は上昇、米長短金利は低下した。
長期金利低下は株価にも朗報だったはずだ。
米長期金利は4.25%程度。
株式・債券市場ともに強気の反応を示したことになるが、グロス氏のトーンはさほど強くない。
「依然として数兆ドルの(米国債)供給が待っており、4%は想像しがたい。
今後数か月について4.15-4.45%のレンジを予想し、少々弱気のスタンスを継続する。
現在の4.25%利回りは税引き後で見て特段のバーゲンではない。」
グロス氏は、赤字財政により米国債需給が弱含みであることから、米長期金利について大きな低下余地がないと考えているようだ。