ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、取り付けに見舞われるプライベートクレジット・ファンド業界にとどめを刺している。
Bloomberg報道を紹介しつつ、プライベートクレジット・ファンド業界を茶化すツイート:
『ジム・ゼルター(アポロ社長)とダグ・オストロバー(ブルーアウル共同CEO)は、プライベートクレジット業界が投資家に明確に引出制限を説明できていないと話した。』
つまり、投資家に償還すべきでないと言うのか?
米プライベートクレジット・ファンド業界では、一部投資先の信用悪化に端を発し、取り付けに似た状況が続いている。
そもそもプライベートクレジットとは流動性の低い投資であり、それを束ねたファンドでは急激な引出請求には応じきれなくなる懸念がある。
そのため、投資家とファンドの間の契約で引出制限が定められており、これ自体は通常の場合合理的な条項だ。
こうした条項をつけないと、急激な引出請求を受けた際に流動性の低いローン・ポートフォリオを叩き売りしなければならない危険さえある。
しかし、ガンドラック氏はあくまで厳しい。
ブラックロックのラリーフィンク氏の発言を紹介しつつ、一面正当な発言の裏側をツイートしている。
『もしもこれ以上の投資家への償還に応じれば、投資を続ける投資家に対する忠実義務を果たせなくなる。』
これは、開示されているNAV倍率がインチキであることを認めるものだ。
ガンドラック氏が厳しいのにはいくつか理由があろう。
実際に、プライベートクレジットの中に質の低いものが増えていたこと。
そして、ファンドの資産評価が不正確で、NAV倍率(投資口の時価総額に対する純資産評価額の割合)が当てにならないこと、などが挙げられよう。
そもそもファンド・ポートフォリオがリスク/リターンの見合ったものならば、取り付けなど起こらないと言いたいのだろう。
一方で、プライベートクレジット・ファンドにもよいもの、悪いものがあるのだろうから、十把一絡げで取り付けが起こっていることには同情の余地もある。
ただし、これは取り付けという現象の常でもある。
ガンドラック氏の言が厳しすぎるのか否かはわからないが、現実に起こっていることを見る限り、少なくとも当面は素人が手を出すような分野ではないようだ。
