ウィルソン氏は株式投資家がインフレを恐れるのは適当でないと話す。
「高インフレは高い利益成長を意味し、それこそ現在の株価倍率が高い理由だ。
来年はインフレが加速する可能性が高く、株価は企業利益の伸びの改善を織り込んでいる。」
実際、CNBC出演では、来年インフレが進まないなら弱気予想になるだろうとさえ話している。
インフレとそれを許容する金融政策を見込んでいるのだろう。
ウィルソン氏は、米国株が金に対し大きくアンダーパフォームしていることから、クォリティ銘柄が優れたインフレ・ヘッジになると指摘した。
もちろん再びFRBが金融引き締めに転じれば株価は「1年の低下サイクル」に入るのだろうが、それにはまだ時間があるとの考えだ。
ただし、当面について一本調子の上げを予想しているわけでもない。
むしろ10-15%程度の「強気相場の中の調整」がある方が通常だと話し、3つの要因を挙げた: 米中対立、量的引き締めによる金融市場へのストレス、大きな上方修正の反動。
そして、そうした調整が今サイクルのおける最初のチャンスになるとの見方を示した。
調整となれば大きな買いのチャンスになるので、それに備えて短期的に待機資金を取っておくとよい。
ウィルソン氏はCNBCで、攻めと守りのバーベル戦略を推奨している:
- シクリカル側: テック、金融、工業
- ディフェンシブ、クォリティ側: ヘルスケア
ウィルソン氏は、インフレを予想しつつ、FRBがそれを許容する、つまり(雇用悪化を確認し)利下げすると予想している。
その場合に恩恵を受けるセクターとして、住宅、消費財、耐久財などペントアップ需要が見込める分野を挙げた。
