ジェレミー・シーゲル教授が、関税と政府閉鎖のリスクを挙げつつも、2026年について強気の見通しを示した。
一方で、AI関連投資については慎重な発言をしている。
「確かにCPI統計は下方にブレているが、そう大きくはない。
もしも経済が弱くなればFRBがもっと利下げに積極的になる領域に入ってきている。」
シーゲル教授がウィズダムツリーのポッドキャストで、18日発表の11月CPIについてコメントした。
11月のCPIは前年同月比+2.7%と市場予想+3.1%を大きく下回った。
エコノミストの間では、政府閉鎖による収集作業への影響から、今回の統計の正確性に疑問を呈する声が多い。
シーゲル教授は、数字が低めに出ている可能性を認めつつ、その影響はさほど大きくないと考えている。
結果、FRBにとってのインフレの心配は以前より小さくなり、雇用など経済次第で利下げがやりやすくなったという。
教授はあと2回の利下げでFF金利が3%台前半にまで引き下げられるのが望ましいと話している。
シーゲル教授は従前どおり、今後の波乱要因として、裁判所のトランプ関税への裁定、医療改革の紛糾による政府閉鎖の可能性を挙げるが、「それ以外では2026年は素晴らしい年になるように見える」と強気だ。
一方で、最近注目と心配の的となっているAI関連投資については引き続き慎重だ。
教授はOpenAIの資金調達のニュースについてコメントしている。
「私が聞いたOpenAIの企業価値は8,500億ドルと信じられない大きさだ。
信じられないという理由は、Google Geminiが(OpenAIの)ChatGPTを抜いてトップに躍り出て、この分野のリーダーがいかに脆弱かを示しているためだ。
さらに、OpenAIには20ドルのサブスク以外にどういう収入源があるのか、OpenAIはベストではないかもしれない、などと言われている。
すべてが可能性の話なんだ。」
