モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏がいつものように短期トレーダー向けに相場の先行きを予想している。
「市場は新たな強気相場(訳注:ビデオでは「弱気相場」と言っているが、これは明らかな言い間違い)に入った。
まだ4か月しか経っていないので、みんなが望むより浅い戻しにしかならないだろう。」
ウィルソン氏がCNBCで、米市場が新たな強気相場に入ったとの持論を繰り返した。
通常の強気相場は4か月では終わらず、最短でも1-2年は続くものだという。
ウィルソン氏は従前から、4月の「解放の日」が前サイクルの終点だったと主張している。
同時期が底となり、その後新たなサイクルが始まったとの見解だ。
10月末までに浅い戻しを予想するが、その後、来年第2四半期に後倒ししたS&P 500目標6,500に向け回復すると予想。
現在はより強気な予想(来年5月に7,200)に傾きつつあるという。
つまり、押し目では買え、ということになる。
一方、戻しを予想して売るべきかについては、投資家自身の判断に委ねるという。
「売れば税金を払わないといけない。
私の予感では、戻しがあっても10%未満だろう。
概して言えば、ほとんどの人にとってやる価値はないだろう。」
ウィルソン氏は、強気相場やFRB利下げの進行とともに市場参加者の物色対象がマグニフィセント7などから中小型株などへ広がっていく傾向が続くとの予想を述べている。
同氏は、「予想通り第3四半期に踊り場または調整があるのなら、ローテーションの好機になる」としている。
数年の辛い時期を抜け、最近のウィルソン氏は当たっている。
メディアから名指しで称賛されるほど当たっている。
ただし、だから今回も当たるかどうかはもちろんわからない。
同氏は強気相場が4か月で終わることはないというが、そもそも強気相場自体が騙しだった可能性もなくはない。
4月から新たな強気相場が始まったとする根拠を尋ねられ、ウィルソン氏は「弱気相場があったから」、「4月の売られは本当に最後の降参だったから」と答えている。
マーケット・タイミングが難しいことを痛感する回答だ。