ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、恒例となっているFOMC直後のCNBC出演で自ら「反ドル・テーマ」と語る投資スタンスを語っている。
インフレについての見通しはとても不確かだ。
ガンドラック氏が、16-17日のFOMCの結果を受けてコメントした。
同氏は、25 bpの利下げを「正しい」と評価し、11月にも利下げがあると予想した。
一方で、FRBはインフレ見通しの不確かさから過度な利下げとならないよう心配しているのだろうと解説している。
今回のガンドラック氏の発言は、通貨の価値の下落という観点で埋め尽くされている。
現在目を向けるべき最大のチャンスはドル安だ。
以下、資産クラスについての言及(米投資家にとってのスタンス):
- 外債: 現地通貨建て新興国市場債務。ポートフォリオの10%。
- 外国株: ポートフォリオの40%。
インドは(通貨が弱く)一時停止中。長期投資によい。
中国は米国と緊張が続いており、米投資家には見合わない。
欧州株。アジア株を少し。 - 金・金鉱株: 年末には従前予想4,000ドル近くまで行くだろう。ポートフォリオの25%でも過剰ではない。
- 米国株: 消極的。大幅な利下げが織り込まれている。
- AI関連:「市場は信じられないほど効率的に値付けをしており、しばしば過大に値付けする。」
- ビットコイン: よい投資とは思わない。モメンタムを失っている。
ダブルラインの主戦場である米債券についてガンドラック氏は、従前どおり、財政やインフレへの懸念から長期側を避け、当面、低リスクかつ中期ゾーンが有望と考えている。
しかし、市民にとって住宅に手が届かない状況が続けば、住宅ローン金利を下げるという観点からもイールドカーブ・コントロールが実施されうると予想している。
仮にそうなれば、長期債が買われ、イールドカーブがフラット化することになる。
次のFRB議長は誰かと質問されると、ガンドラック氏は、大統領のイエスマンになると心配した。
次のFRB議長になれば、実質金利がマイナスの状況になるだろう。
(名目)金利はインフレ率より低くなるだろう。