《ガンズ&バター》という言葉は、ケネディ暗殺後に政権を引き継いだジョンソン政権について言われることのある言葉だ。
この時代(ケネディ政権発足1961年1月-ジョンソン政権終了1969年1月)は、軍事においてはベトナム戦争、民政においては貧困との戦いで特徴づけられる。
この時代に起こったことを株価チャートで振り返ろう。
1960年代の米株価(2015年を100とする指数)
なんとよく見える時代ではないか。
景気後退(グレー部分)もなく、株価も調整こそあれ上昇している。
FP読者ならこの時代がどういう位置づけかはもうおわかりだろう。
1970年初頭の株価下落がニフティフィフティ・バブルの崩壊だ。
その後の1970年代はFPで何度も回顧してきた。
《ガンズ&バター》は経済(全体のパイ)にも株価(少なくとも名目)にも心地よい。
しかし、その効果は先食いに似たところがあり、その後の時代に長く悪影響が及ぶことがある。
決してフリーランチとはならないだろう。