ナシーム・ニコラス・タレブ氏が、米国・イランの対立が引き起こしうる原油価格上昇について心配した。
「原油価格の予想は極めて難しい。」
タレブ氏がBloombergで、米・イラン間対立が市場に及ぼす影響を尋ねられて答えた。
同氏は湾岸戦争を例に挙げ、戦争が予想どおり起こっても原油価格が急落することがあると話した。
一方で、仮に原油価格が急騰する場合についても強く心配している。
それは、1970年代のような石油危機が起こった場合、世界、特に欧米はそれに耐えられないだろうということだ。
その時のことを憶えている人ならわかるだろうが、インフレが起こり、スタグフレーションが起こった。
コモディティによるインフレに金融政策で対処するのは容易なことではない。
中東で戦争が起こり、原油の供給制約によりインフレが起こった場合、インフレを鎮めるのが困難となり、西側経済が深刻な影響を受けるとの心配だ。
供給制約によるインフレに対し金融・財政政策を引き締めれば、景気悪化やスタグフレーションを招くことになる。
インフレで苦しむ市民に財政で支援すれば、インフレをさらに助長しかねない。
「インフレには何もできないし、スタグフレーションにもなおさら何もできない。
ワシントンの人たちに、もう少し外交政策を攻撃的でなくするよう求めるべきだろう。」
タレブ氏はいつもの無理筋の質問「次のブラックスワンは何か?」を受けると、笑いながら答えた。
定義から言って、ブラックスワンは予見できない。
しかし、すべてのセクターでテールリスクは過小評価されていると思う。
