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【短信】ジェフリー・ガンドラックが明かす、米社債市場が良好な本当のワケ

ジェフリー・ガンドラック氏の29日のFOMC後のCNBC出演の続報。
会社側から公表されたフルバージョンでは、プライベート市場やポートフォリオ構成について語られている。


「投資適格社債市場とハイイールド債市場の両方で、サブプライム/リーマン危機前の状況よりクレジットの質と力学において良好な状態にある。」

ガンドラック氏が、歴史的にスプレッドがタイトになっている米社債市場についてコメントした。
株式市場でリスクプレミアムが歴史的水準まで縮小しているように、社債市場でもクレジット・スプレッドが歴史的水準まで縮小している。
前回これほどスプレッドがタイトになったのはサブプライム/リーマン危機前であり、市場では危機の再来を不安視する向きもある。
しかし、債券王によれば、状況は大きく異なるという。
現在の公開市場の社債は、ファンダメンタルズがかなり良好だというのだ。
しかしながら、この話にはそうそう喜べない続きがある。

実際には、ジャンク債市場は近年小さくなっている。
本当によくないクレジットは公開社債市場ではなくプライベート・クレジット市場に移っているためだ。

地雷は所を変えて存在し続けているようだ。
ガンドラック氏はプライベート・クレジットだけでなくプライベート・エクイティでも「過大投資」が起こっていると見ている。
両市場の流動性は低下しており、今後同分野で問題が続く可能性に言及した。
プライベート・クレジットへの投資については「部分的取り崩し」の選択肢が与えられているものについて積極的に償還を受けているという。

ガンドラック氏は恒例通りポートフォリオの中身と構成比について語っている:

  • 金ほかハードアセット: 以前は構成比を計25%としていたが、金10%、コモディティ・インデックスを5%に。
    金は予想通り4,000ドルをつけたが、一時の4,400ドルは「鼻血の出るレベル」。さらなる下げを予想。
  • 株式: 構成比45%を継続。特に新興国市場株式。
    米国株は「(1970年代暴落した)ニフティフィフティならぬニフティ7」。
  • 債券: 構成比25%。中期ゾーン(2-10年、10年よりは5年)。長期米国債を避け、10年では社債。
    ABS、CMBS。
    現地通貨建て新興国市場債券が好調。
  • 現金: 構成比15%。

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