ジェフリー・ガンドラック氏は、米国で一般的とされてきた《60:40ポートフォリオ》(株60:債券40)について尋ねられ、現状最適と考える配分を語っている。
幅広く金融商品は典型的な数字より配分を低くすべきだと思う。
ガンドラック氏は、米国株を筆頭に資産価格の割高感から、現金を多めに持つよう奨めている:
- 株式: 最大で40%。ほとんど外国株
- 債券: 25%。一部を外債
- 実物資産: 15%を金など
- 現金: 残り
先月の推奨と比べると株式を5%以上減らし現金を増やしている。
それにしても米市場で《債券王》と呼ばれる投資家が債券を40%よりはるかに低い25%ととしている点は鮮烈だ。
ガンドラック氏は変化の必要性を語る。
「みんな過去の成功を外挿しようとする。
過去にしがみつき、将来に外挿する。
これは危険なことだ。」
必要な変化は債券の比率だけではない。
通貨や地域もそうだ。
ガンドラック氏は、以前は自身の投資の100%がドル資産だったと明かしている。
それがこの数年一貫してドル安を予想している。
「2年ほど話してきたのは、財政赤字による支出が続くなら、市場は金利を設定できなくなるということ。
持続できない。
何が起こるかと言えば、劇的な手段が採られることになろう。」
ガンドラック氏は手段の内容や時期を予見するのは難しいとしながら、2つのシナリオを例示した:
- 金利のペッグ: 戦中戦後の米国での長期金利ターゲットや日本のゼロ金利政策。
- 外国人保有の米国債のリストラ: 「マール・アラーゴ合意」構想のように、外国人向け利払いの利率にキャップを設ける。
ガンドラック氏は「劇的な手段」の結果も予想している。
「もちろんこれは米国債市場に悲惨な波乱に満ちた時代をもたらす。
でも・・・解決策とは、みんなが政府にお金を貸さないところまで行くこと、政府がこれ以上お金を借りれないようになることだ。
米国債をリストラすれば、数世代にわたって政府はもうお金が借りれなくなるだろう。」
しばしば当たるガンドラック氏の未来予想は続く。
同氏は、若い層の社会制度への不信の高まりを指摘し、奇抜で大胆な新制度を提案した。
年寄り税が導入されても驚かない。
富裕税でなく・・・年寄り税だ。
55歳超の人に、後の世代より富の蓄積に有利な環境を得たことに対し税を上乗せするというものだ。
