アスワス・ダモダラン教授は、こうした逆張り投資について、誰でも成功できるものではないとし、投資家の資質に注文を付けている。
逆張り投資家に向いているかの心理テスト
ダモダラン教授は、「市場の他の参加者が売っている時に買うのには、考え方、タイムホライズン、ほとんどの人が持ち合わせない強い忍耐力が必要」という。
- 考え方: 他の人と違うことを実行できる。
- ホライズン: 長く待てる。投資家の状況「年齢・健康・必要な現金」に左右される。
- 忍耐力: 強い意志がないと下げに「降参」してしまうかもしれない。
つまり、市場や理論だけでなく投資家の人間性・状況が揃わないと、適切な逆張りはできないと言いたいのだ。
これは、仮にテーマを逆張りから順張りに切り替えても当てはまる話かもしれない。
ダモダラン教授は今回の市場の動揺の前から投資したいと思っていた銘柄が3つあったという。
- BYD: 目標エントリー価格80ドルを割り込み、投資開始。
- Palantir、Mercado Libre: 指値に到達していない。
興味深いのはBYD(おそらくADRであるBYDDYのことだろう)を80ドルで買ったというところ。
同株は1月には70ドルを割ることも多かった。
それを4月7日に指値80ドルで出来たというのだから、この間に見通しの変化があったことになる。
ダモダラン教授は長年テスラ株の価値評価・売買も行っているから、テスラを含めたEV業界について考え方の変化があったということだろう。
いずれにせよ、教授のBYD評価は新政権発足後に改善したことになる。
ダモダラン教授は後者2銘柄も決してあきらめていない。
危機はまだ始まったばかり。
(指値)注文はGTC(キャンセルしないうちは有効)だ!
海底に潜む肉食魚のように狙った獲物を虎視眈々と狙っているのだ。