カイル・バス:投資家が止まったワケ

Hayman Capital ManagementのKyle Bass氏が、インフレ時代の投資戦略について語っている。
米国株には収益・資本コストの両面で悪影響が見え始めているという。


世界的協調の下で行われている各国中央銀行の量的緩和は、世界にキャッシュの洪水をもたらした。
キャッシュ対GDPは110%と世界の歴史で空前の規模だ。

グローバル・マクロを得意とするバス氏がCNN Moneyで話した。
量的緩和はインフレを上昇させたい時にはなかなか効果を発揮しない。
ところが、景気が回復してさほどインフレが必要なくなると、インフレに油を注いでしまう。
バス氏はインフレが近づいていると話し、企業収益に悪影響が出始めていると指摘する。

「企業は素晴らしい業績だが、業績予想と利ざやの先行きが低下しており、投資家が手を止めている。
利ざや・収益性がピークを打ったとすれば、インフレが来ると考えられる。
賃金が上昇するなら、最終的に賃金上昇は3%程度になると予想している。」


バス氏はインフレを好ましいこととは考えていない。
名目GDPは成長するがインフレも増大するため、実質成長は減速するだろうという。
バス氏は「30年超に及ぶ債券の強気相場は終わった」とし、ポートフォリオの資産配分がとても困難な状況にあると語った。

「グローバルなS&P企業の収益性がピークに達している一方、債券の資本コストが上昇している。」

入りに限界が見え、払いが増えていく悪い循環が始まっている。
バス氏は、米国株の妙味がなくなっていると説明する一方、グローバル市場に視野を広げるとチャンスがないわけでもないという。

「ギリシャ、短中期的に原油などだ。
世界の真のリスクは、過剰に信用が積み上がっている中国だと考えている。」

欧州金融危機ではギリシャをショートしたバス氏だが、今はロングを推奨している。
原油については、電気自動車の普及が遅れ、今後2年間は化石燃料が供給過剰から供給不足に転じると見込まれるという。
中国については、バス氏の目下の最大の獲物である。


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