ピーター・シフ:注目すべきは超長期ゾーン

Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、米長期金利・超長期金利についてコメントしている。
世間が長期金利3%超えで騒いでいる時、シフ氏の見方は一味違う。

「驚くのは30年債だ。
30年債利回りは3.15%をつけている。
(10年債利回りから)20ベーシス・ポイントもない。」


シフ氏がポッドキャストでイールド・カーブの超長期ゾーンに注目している。
世間が今注目しているのは長期ゾーン(10年)と2年ものだろう。
10年金利は他の資産クラスの価格に影響を及ぼしやすい。
2年金利はイールド・カーブのフラット化・逆ざや化を見る上で10年金利とセットで議論される。
しかし、シフ氏が注目したのは10年と30年の金利だ。

「さらに20年、金利とインフレのリスクをとっても19ベーシス・ポイントしか得られない。
なんと愚かしいことか考えてみてほしい。
・・・
明らかに、市場は10年国債の金利が3%をわずか超えたところに今後20-30年留まると仮定している。」


10年金利が3%で30年金利が3.18%だとすれば、10年以降も金利はそう上がらないとの連想が働く。
実数で検証して見れば明らかだ。
米財務省発表の24日の米国債利回りは10年3.00%、20年3.08%、30年3.18%。
これから、10年後・20年後のインプライド・フォワード金利を計算すると
・現時点の10年金利: 3.00%
・10年後の10年金利: 3.16%
・20年後の10年金利: 3.38%
となる。
一方、仮に米インフレが2%で潜在成長率が2%とすれば(トランプ大統領と比べてなんと控えめだろう)、名目長期金利は4%程度と連想される。
フォワード金利と正常な経済状態との間には大きな溝が存在することになる。
シフ氏はこの点を指摘しているのだ。

「戦後の時代、10年の平均金利を見れば、これら低金利は異常値だ。
もうしばらく続くかもしれないが、永遠には続かない。
しかし、市場はさらに30年続くと考えている。」

シフ氏の指摘は的を射ているように聞こえる。
いや、しかし同じような話を聞いたことがないか。
日本はまさに愚かしいほど低くて平らなイールド・カーブを続けてきた。
その時その時は愚かしいと感じられていたが、結果論で見れば、それは愚かなものではなかった。
シフ氏の指摘が正しいのか、それとも米国が本格的に日本化を始めたのだろうか。


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