バフェット:USGの役員改選案に反対

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが投資先の被買収提案に関連して投資先の役員改選案に反対を予定していることが話題になっている。
ひとたび投資したら投資先と友好的な関係を継続するのが常のバフェット氏・バークシャーだから、何か変化があったのかというわけだ。

その投資先とは米建材メーカーUSG Corp。
バフェット氏は2000年にUSGに投資を行い、その後のアスベスト問題や住宅バブル崩壊でも同社を支えてきた。
バークシャーは同社の株式を31%保有し、筆頭株主となっている。
そのUSGが第2位の株主 独Knauf AG(持分10.5%)から買収提案を受けたのだ。


Knaufは昨年11月に1株40.10ドルでの買収を提示したがUSGはこれを拒否していた。
3月には1株42ドルに提示額を引き上げたが、これもUSGは拒否した。
この提示額引き上げが明らかになると、USG株価は33ドル近辺から40ドル近辺まで上昇。
提示額42ドルは33ドルに比べ27%高い水準。
先週の終値は40.77ドルだ。
USGはプレス・リリースの中で「Knaufの機を狙った提案はUSGの本質的価値を反映せず、完全に不適切だ」と主張している。


バフェット氏やバークシャーは投資先と長期的に友好的な関係を継続するのが通常だ。
そのバークシャーがUSG持分のKnaufへの段階的売却に動いている。
バークシャーは5月のUSG定時株主総会で、10名の取締役のうちの改選4名の選任議案について反対票を投じる予定だ。
USG経営陣側はそれでも取締役会の過半を確保するほか、ポイズン・ピルも有している。

USGの何がバークシャーを怒らせたのかはわからない。
ただ単に相対的に魅力の劣る投資からの出口を図るだけかもしれない。
もっとも、バークシャーの手元にはあり余る現金があるのだから、それさえも差し迫った話ではない。
それだけに、バフェット通はやや驚きをもってこのニュースを受け止めている。

投資先と友好的かつ多くの場合沈黙さえ保つ株主だからこそ、投資先はバークシャーを株主として喜んで受け入れてきた。
USGの例が特殊な例か、今後同様の例が広がるのかはわからない。
しかし、投資を受けようという企業は今後、少々受入れに慎重になるのだろう。
そうなれば、現金に埋もれたバフェット氏の投資難はさらにエスカレートするのかもしれない。


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