ケネス・ロゴフ:中国が台頭した本当のワケ

Kenneth Rogoffハーバード大学教授が、つばぜり合いを続ける米中間の争いについて俯瞰している。
本当に重要なのは貿易ではなく、次の時代の勝負を決める技術にあると説いている。


「どっちなんだ?」

ロゴフ教授がProject Syndicateで問いかけている。
教授が問うているのは、人々の雇用を奪うのが何かである。
中国なのか、それともロボットや人工知能なのか。
言い換えれば、経済の強みとは豊富な人口なのか、それともロボットやAIなのか。
もしも人口ならば、中国は圧倒的に有利であることになる。
もしもロボットやAIが生産性の主たるドライバーならば、中国の巨大な人口や情報アクセス制限は中国の成長の妨げになるはずと教授は予想する。


ロゴフ教授は、中国の現在の急成長が単に大きな人口によるものではなく、ほとんどが技術のキャッチアップと投資によるものと主張する。
中国は幅広いイノベーションにおいて優れた実績を残してきたという。
その一方で、やり方には苦言も呈している。

「中国の進歩はいまだほとんどが西側技術の採用によるものであり、知的所有権盗用の場合もある。
トランプはこれを指摘した最初の大統領ではない。
トランプがそうすることは正しい(が、貿易戦争を始めることは解決にならない)。」

世界の覇者は米国であり続けるのか、それとも中国がとってかわるのか。
今わかっているのは人口だけで勝負が決まるわけではないことだとロゴフ教授は強調する。

覇者であるためには世界最大の国である必要はない。
・・・もしも米国がデジタル世界の覇権を手放せば、中国がトップに立つかもしれない。
しかし、それは単に人口が大きいから世界を支配する強者になるわけではない。
逆に、来たる機械の時代こそが覇権戦いのゲームを変えることになりうるのだ。


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