ジム・ロジャーズ:最後のひと上げがやって来る

ジム・ロジャーズ氏が、人生最悪の危機到来説についてより詳しいシナリオを語りだした。
景気サイクル終期の資産価格についての経験則に根差したものだ。

「心配を始めなさい。
準備を始めなさい。
これ(貿易戦争)が終わる時、市場はとてもひどい弱気相場を迎えるからだ。」


ロジャーズ氏は豪Finance News Networkで「人生最悪の弱気相場」を再び予想した。
同氏の見方はぶれない。
100年に1度と言われたリーマン危機は積み上がった債務によるものだった。
その後経済は回復したとされるが、債務は居所を変えて世界中で増え続けている。
そして景気拡大は10年に迫ろうとしている。
ロジャーズ氏は自身の予想を「おかしな話じゃない」と語る。

ただし、ロジャーズ氏の予想は最近少々シナリオを詳細化している。
上昇の前に上げを予想するようになったのだ。
実はこのパターンは通貨について従来からロジャーズ氏が用いてきたものだ。

私はしばらくの間はドルがベストな通貨だと考えるようになった。
その後、2-3年のうちに悪夢に突入するだろう。

世界経済・市場の大きなリスク顕在化に際し米ドルがリスク回避先になるという予想だった。
ただし、ロジャーズ氏は米財政赤字拡大と非伝統的金融政策を心配する1人だから、その後はドル暴落を予想しているのだ。
ごく最近からは、同様のシナリオを株式市場についても話し始めている。

市場はあとひと上げし、それが最後の上げになる。
これは大きな上げになるかもしれないが、最後の上げになる。
そして、今年か来年、弱気相場に突入する。


ついにロジャーズ氏も、景気サイクル終期の最後のひと上げを予想し出したのだ。
こうしたシナリオは、レイ・ダリオ氏が最初にスポットライトを当て、今では多くの人が口にしている。
(ダリオ氏のスタンスはその後、やや不明瞭になっている。)
こうした予想は先々の弱気相場を前提としているから弱気予想とも言えるが、とにかく足元ではあとひと上げすると予想している。
ロジャーズ氏も1月下旬から始まった世界市場の下げの真っただ中の2月上旬このひと上げを口にし始めている。

「年末までにおそらく(米国株は)上昇し、そして下げる。
・・・今年より2019年、もしかしたら2020年の方が心配だ。」

ロジャーズ氏の投資推奨は世界の農業だという。
背景にはトランプ大統領の保護主義がライバルに塩を贈っていることがある。

「世界中、特に中国やロシアで、農業を楽観視している。
トランプ氏は中国を偉大な国にし、ロシアを偉大な国にしている。
彼は米国を偉大な国にすると言っているが、彼の貿易戦争は米国より他国の人たちを助けている。」

トランプ大統領の仕掛けた貿易摩擦・制裁は、中国やロシアが自国農業を保護する格好の正当化の機会を提供している。

有望な地域としては(リップ・サービスだろうが)オーストラリアのほか、従来どおりロシアや日本を挙げている。
投資は自己責任で自分のわかっている投資先に投資すべきとした上で、リスク回避の銀行預金についてくぎを刺している。

もしも銀行預金にするなら、正しい通貨を選ばないといけない。


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