ガンドラック:今年は借りを返す年

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、今年・来年の厳しい市場環境を解説した。
とりわけ2019年の米国債市場の需給悪化に懸念している。


「2017年は投資にとって最も簡単な年だった。
リスク調整後の株式市場のリターンは史上最高だった。
今年はもちろん株式市場(のリターン)がマイナスの年になる。
実際、コモディディを除けばあとのすべてがマイナスになっている。」

ガンドラック氏はCNBCのインタビューで、今年2018年が2017年の「借りを返す」年になると語った。
2017年ボラティリティが低かったのが、今年急騰したことが一例だ。
ガンドラック氏はデスバレーとホイットニー山の比喩で説明している。

「48州の中で最も標高の低いデスバレーが48州の中で最も標高の高いホイットニー山と隣接しているのには理由があるんだ。
デスバレーの泥はどこかに流れていかなければならなかった。」

こうした見かたから、ガンドラック氏は今後、比較的高いボラティリティが長く継続すると予想する。
「新たなボラティリティのレジームに入った」のだという。
そして、いくつかの不吉な符合について語り始める。
「決して」という言葉に注意しろといういうものだ。

「昨夏VIXが10を割り込んでいた時、持続可能ではなく、ボラティリティが戻って来ると確信していた。
みんなは『決してVIXが15を超えることはないだろう』と言っていた。
面白いことに、投資ビジネスでは『決して』という言葉を聴いたら、それがまさに起こりつつあることを意味しているんだ。」


2つ目の「決して」は保護主義にかかわるもの。
ガンドラック氏は、小学校や高校で大恐慌の原因を
・早すぎるFRB引き締め
・スムート・ホーリー関税
と教えられたのだという。

「興味深いのは、小学校で先生たちは1930年代の教訓を教え、『決して』繰り返さないと話した。」

「決して」はあてにならないのだ。
さらに話は不吉な類似性に及ぶ。

「米国は景気サイクル終期に利上げしている。
イールド・カーブは10年-2年スプレッドが50ベーシスになっており、過去の経験では10年-2年スプレッドが50ベーシスになるとかなりの確実でイールド・カーブはフラットになる。
通常そこから・・・」

ガンドラック氏は今後も「決して」が繰り返すと予想している。
同氏は政治の失敗を心配する。

  • 関税
  • 好景気の中での減税・支出拡大

これにFRBの金融引き締めが重なってくる。

もしも米国が不況になったら、私たちはすでに減税と2019年のさらなる歳出拡大で1.1-1.3兆ドルの財政赤字の話をしており、世界はどれだけ厳しい目を向けるだろう。
さらに、量的引き締めは6,000億ドル規模に達しえ、これにより計2兆ドル規模の米国債が2019年度に市場に供給される可能性がある。
その上、社債の満期償還も増え、これがみんな来る。

ガンドラック氏は債券市場の需給悪化を予想し、そうなれば量的引き締めが継続できなくなると示唆する。
足元の株式市場はそれに気づきつつあり、ボラティリティが高止まりしても当然と話している。

ガンドラック氏は、運用しているマクロ・ファンドが株式をネットでショートしていると明かした。
今、株式を信用で買うべきでないという。

率直に言って、今年は(株式市場は)マイナスのリターンで終わると思う。
市場が年初来で下げていることを考えれば、もはや過激な予想でもなくなった。


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