エラリアン:ファンダメンタルズが市場を追い抜いた?

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、現在の米市場の足踏み状態を分析した。
ファンダメンタルズの改善が明らかになっても株価が必ずしもついていかない状況についてだ。


今年の印象深い企業収益も、世界同時の経済成長も、企業の記録的レベルの自社株買いも、株価の印象的な上昇に結び付いていない。

エラリアン氏がBloombergに書いている。
つい1年ほど前にも同氏はファンダメンタルズと株価の乖離に危機感を唱えていた。
当時は流動性相場によって株価が先を行っていた。
今も両者のデカップリングはなくならない。
しかし、今やファンダメンタルズが先を行っているように見える。

「ダウ平均やS&P 500のパフォーマンスは、市場のPER下落に顕著に表れているとおり、経済・企業のファンダメンタルズ改善がリスク低減とともに起こったことを示している。」


ファンダメンタルズが改善したのに株価がついてこない。
つまり、PERなどバリュエーションが低下したのだ。
投資家がリスクテイクを減らしたためだ。
エラリアン氏はこの現象について3つの仮説を立てている。

  • ファンダメンタルズ改善はとうに織り込み済みだった。
    市場は単に中央回帰しただけ。
    より正常なボラティリティをもとに、より持続可能なバリュエーションが実現した。
    エラリアン氏は、この解釈が正しいなら、市場が健全になったことを意味するという。
  • 持続性に対する懸念が高まっている。
    1月末からの市場の調整は中央回帰を超えるレベルだった。
    この市場の見方が正しいなら、ファンダメンタルズは今後悪化し、株価も下がることになる。
  • 金融政策等による人為的なサポートが外れつつある。
    市場下落・ボラティリティを抑制する政策が終わりつつあり、市場がその変化に適応しようとしている。

エラリアン氏はこの3つの要因のすべてが効いていると考えている。
市場の持続性に対する懸念を払拭するには、さらに政治のサポートが必須だとして、複数年にわたるインフラ(新規・更新)支出の必要性を例示している。


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