ガンドラック:我慢の限界は2.25%

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、米社会の許容できるインフレの限度について言及している。
2.25%を超えればインフレが問題と考えられるようになるという。


「不況が12か月の間にやって来るとは思わない。」

ガンドラック氏がウェブキャストで引き続き1年以内の不況の到来は考えにくいと話したとThinkAdvisorが伝えた。
主要な景気先行指標に心配な数字が見当たらないからだ。
ただし、2019年中の不況到来となると、予想はしないとしながらも、可能性はあると答えている。
景気悪化をいち早く察知するためにPMIやハイイールド・スプレッドを注視しているという。

米インフレについては、上昇トレンドに転じる可能性に言及している。
ただし、山を張るのではなく、ただ現実がどうなるかを注視すべきとも話している。
金融環境が大きく変化し、予想を立てにくい状況になっている。

足元について言えば、ガンドラック氏はインフレが上昇しつつあるように見えると話している。
仮にインフレが本格的な上昇トレンドに入った場合、インフレに対する人々の感じ方が変化するとも予想している。

(CPIが2.25%を超えれば)インフレに対するナラティブは根本から変わるだろう。
・・・それを上抜ければ、みんな(インフレは)問題ではないなどとは言わなくなる。

FRBの中には2%物価目標をオーバーシュートしても問題ないとの見方も多い。
しかし、それも程度の問題だろう。
仮に、比較的早くインフレが問題視されるなら、FRBの利上げもスピードアップする可能性がある。

では、金利環境はどうか。
市場ではイールド・カーブのフラット化を心配する声が聞かれるが、ガンドラック氏は現状はそれにはあたらないという。


米10年債(青)・2年債(赤)利回りと10年-2年スプレッド(緑)
米10年債(青)・2年債(赤)利回りと10年-2年スプレッド(緑)

「年を通して(イールド・カーブが)フラット化しているという考えは正しくない。
年初来ほとんど変わっていない。
2年債利回りが63 bp、10年債が56 bpとたった7 bpのフラット化だ。」

ガンドラック氏は、イールド・カーブのフラット化とは2017年のナラティブにすぎないという。

為替予想には変化があったようだ。
年初にはドル安を予想していたが、今は
・長期でドル安
・短期でドル高
を予想している。

米ドルの対主要通貨での実効為替レート
米ドルの対主要通貨の実効為替レート

足元で88-90だった(対主要通貨での)実効為替レートについて、92、あるいは94-95まで上昇しうると話した。

為替がドル高に振れ、今後もドル高が予想されるから、ドルと逆相関にある金価格が調整していると説明する。
しかし、他のコモディティについては、年初の強気予想どおり上昇している。
ガンドラック氏の強気予想は変わらない。

「コモディティはとても安い。
私たちはコモディティが2018年のベスト・パフォーマーになると見ている。」

債券については「弱気ではない」としながら、デュレーションの選択が重要な成功要因になっていると話す。
やはり金利が上昇すると考えているのだ。

「(30年債利回りが)3.22%を上抜ければ、(10年債の)3%から4%への上昇は比較的速く進み、競合する資産にとっては問題になってくる。」

JP Morganジェイミー・ダイモンCEOが10年債利回りについて4%もありうるとしたことについては「おそらくYes」と答えている。


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