ビル・グロス:市場はFRBを信じていない

債券王ビル・グロス氏が、21日のFOMCに対して債券市場が反応しなかった点を問題視している。
FRBは自身が考えるほどには利上げできないで終わるだろうと言う。

「FRBが将来利上げできるだろうと信じていることについて、私も含めて市場は信じていないようだ。」


グロス氏がCNBCでコメントした。
同氏が注目したのはFOMCで公表されたドット・プロット。
このチャートは、FOMCメンバーが予想する将来の政策金利(FF金利)の水準を示している。

FOMC(3月20-21日)で公表されたFF金利のドット・プロット
FOMC(3月20-21日)で公表されたFF金利のドット・プロット

2020年のFF金利は概ね3%超と予想されており、これは昨日の米10年債利回り2.91%前後に収まっていない。
債券市場がドット・プロットを信じるのなら10年債利回りは上昇してもおかしくなかったと、グロス氏は振り返る。


「4.5%の名目GDPは、10年債利回りより150ベーシス・ポイント高く、これがリーマン危機後続いてきた。
これが政策環境のニュー・ノーマルだ。
3%の10年利回りが適切と言えるのは、FRBが(今年)2-3回しか利上げしない場合だけだ。」

グロス氏は以前から現在の債券市場を「緩やかな弱気相場」と呼んできた。
金利は上昇するが、上昇ペースにも限界があるというものだ。
仮にドット・プロットを信じるなら、イールド・カーブはどうなるのか。
長期側まで上昇すれば金融政策のニュー・ノーマルは崩れ、金融は引き締まり、景気の先行きが危ぶまれることになる。
長期側が上昇しないならイールド・カーブは逆ざや化し、これも不吉な未来を告げる兆しとなる。

グロス氏は債券投資が「厳しい困難」に直面していると言い、オーソドックスな戦略を説いている。

「目標よりもデュレーションや平均償還期間を短くすることだ。
FRBが25ベーシス・ポイントずつ四半期ごと等で利上げすることで上昇する短期金利で満足するしかない。」


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