マーク・ファーバー:コモディティは弱含み

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、米市場の弱気相場入りを強く示唆した。
さらに短期の貴金属と短・中期の工業品コモディティについて弱気の予想をしている。


1月26日のS&P高値2,872は、2009年3月6日の安値666の鏡写しだと私は主張してきた。

ファーバー氏がFXStreetのインタビューで弱気相場入りを予想した。
リーマン危機後、2009年3月の安値ではさらに下げるとの見方が大勢だったが、結果は、奮わない企業業績の中での反転上昇だった。
今年1月下旬からの調整局面では、良好な企業業績の中で株価が下げたと指摘し、弱気相場への転換を示唆した。
ただし、100%確実とは言えず、確認にはテクニカル上の節目を待つ必要があるという。

「もっとはっきり知りたい場合、大きな弱気相場が始まると、2月の安値より低い安値をつけるはずだが、まだそうなっていない。
しかし、市場、市場の動き、勢い、新安値の銘柄数を見れば、市場が残念な結果に終わる確率は低くない。」

ファーバー氏は過去の弱気相場を振り返り、投資家が信頼感を失っていく過程を解説する。

  • 企業や年金等で詐欺が発覚
    「株式が下落する時はいつも、詐欺が表面化するものだ。」
  • 政治不信
    「ワシントンのFBI、CIAで起こったことを読めば、機能しているとされるシステムにおいて起こりうるのかと頭を掻くはずだ。
    ウォーターゲートのようなものであり、はるかに大規模なものだ。
    だから、私は、投資をしている大衆が金融資産への興味を失う可能性があると考えている。」

ドル相場については、この1年余りのドル安トレンドが反転する可能性を指摘している。
投機家がドル・ロングのポジションを反転させ、ショート・ポジションが積み上がっているからだ。
さらに、貿易戦争のドル円への影響にも言及している。


「貿易戦争は起こらないかもしれないが、起こるとすれば、米国は大きな敗者になる。
FRBがすでに金融を引き締めており、金利が上昇している中、消費者物価上昇という望ましくないことが起こってしまうからだ。
もしも貿易戦争になれば、当初はドル高になるが、高すぎるドルは米国にとって望ましくないものだ。」

ドル高を予想するため、日頃はゴールド・バグのファーバー氏も貴金属に強気になれずにいる。
最後には上昇すると予想しながら、今後1-2か月は大きな上昇を望みにくいという。

弱気予想は工業品コモディティにも及ぶ。
貿易摩擦がアルミ価格を上昇させるなどの要因を認めつつ、もう少し本質的な需要面では楽観ができないという。

「債券市場の利回りは、米10年金利が2016年夏の1.38%から現在の3%超へ変化した、つまり倍以上になった。
2年債については、計算のしかたによって10-20倍も上昇している。
この金利上昇は米経済を減速させ、おそらく不況をもたらすだろう。」

貴金属もダメ、卑金属もダメというのでは終末博士らしくない。
もう少し長い、あるいは極端なスコープではやはり貴金属を推しているようだ。

「債券・株式のような紙の資産の代わりを探す人たちは、仮想通貨でギャンブルをしている。
・・・しかし、大きな危機を迎えた投資家にとっては、現物の貴金属(金・銀・プラチナ)の方がいい。」

とまず、仮想通貨との比較において貴金属を持ち上げた後、株式・債券との比較においても金を推している。

「それが明日か3年後かはわからないが、金融環境、年金などの積み立て不足、政府の財政赤字、膨張した資産価格を見れば、結論は、各国の中央銀行が量的緩和を継続するということだろう。
さもないと、システムが壊れてしまう。
量的緩和継続は貴金属価格を上昇させる。」


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