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S&P 500は弱気相場入りしない:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、近いうちの景気後退はないとの考えを示し、景気後退懸念に過剰反応すべきでないと説いている。


「マネーサプライM2は約25%も2%トレンドより大きい。
インフレは(2%に比べ)6-7%上にあるにすぎないから、まだ大きなインフレが待ち構えている。」

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで、米インフレが当面高止まりすると予想した。
根拠は、特にコロナ禍以降急拡大したマネーサプライだ。
ストックでみると、まだマネーサプライは大きい。
一方、フローで見ると、3月のマネーサプライM2は2か月連続で拡大ペースが鈍化しており、教授は「朗報」と受け止めている。

利上げとバランスシート縮小がマネーサプライ(拡大)を鈍化させ続けるのを期待したい。
ラグがあり、今後6-12か月とはいかないが、最終的にはインフレを鈍化させるだろう。

良い兆しも見えているが、インフレはまだ当面は高水準との見通しだ。
したがって、シーゲル教授は、FRBがタカ派的に金融引き締めを進めると予想する。
一方で、教授は、市場が景気後退や弱気相場について(「自然な人間の反応」として)過剰反応していると指摘する。
景気後退入りには、まずFF金利が中立金利に追い付くことが条件になるという。
シーゲル教授の見方は、経済はまだ穏やかに成長しており、今年の企業収益はまだとても良いというものだ。
(第1四半期GDPはマイナス成長だったが、第2四半期はプラス成長に戻ると見ている。)

NASDAQは弱気相場入りしたが、S&P 500はしないと予想している。
でも、するかもしれない。
その場合、20%のマイルドなものだろう。

シーゲル教授は長い年月、長期投資の重要さを説いてきた。
長期投資の視点に立てば、投資家は景気後退で動じることはないという。

景気後退になったとすると、それは1年間企業収益が20%悪化することかもしれない。
株式を超長期の資産、無限期間のキャッシュフローの割引現在価値と見ると、1年20%悪化してもその後成長する場合、(理論)株価が大きく下落することはない。
歴史はそれを示してきたし、景気後退で売った人はいつも後悔してきた。

これと同じことをシーゲル教授は2020年3月のコロナ禍での急落時に唱えた。
結果的に、当時教授を信じた投資家は大いに報われている。
今回はどうだろう。


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