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PPPが中小企業の再始動を阻む:ジェフリー・ガンドラック

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が言いにくいことを言い続けている。


給与保護プログラム(PPP)によって多くの人が以前の仕事をせずにもっと『儲ける』ことになるのを多くの人が気づき始めている。
これは『再開』の労働コストを深刻なほど増やし、多くの小企業が『再開』するのを不可能にしてしまう。

ガンドラック氏が23日ツイートした。

給与保護プログラムとは、トランプ政権の対コロナウィルス対策の柱の1つ。
企業が休業にともない従業員を解雇するのを防ぐために設けられた貸出制度だ。
中小企業等に向け賃金・不動産ローン利子・家賃・公共料金等のための資金を貸し出す。
8週間にわたって解雇を行わなければ返済を免除される。
解雇・賃金カットした場合は、返済免除額が減額される。

なぜ、これがもっと儲ける機会を与えるのか。
現在仕事を離れざるを得なくなっている人は、雇用主がPPPを利用する場合、賃金が(ある程度)保証される。
仕事を離れた人は自由にできる時間が大幅に増える。
結果、他の収入源を模索するかもしれない。
それに成功すれば、以前より効率よく多くの収入を得ることができる。

企業側はこれを止められるだろうか。
従業員がコロナ・ウィルスにともなう家族の世話・病欠・感染予防などと主張した場合、なかなか復帰を強制できないかもしれない。
仮にその時点で解雇すれば、企業は返済免除額を減らされる。
それを飲むとしても、事業再開に必要な人員補充のための採用から始めなければいけない。
これは従来の従業員の復帰に比べ、時間・コストともにかかるだろう。

この問題が深刻なのは、必ずしも関係者が制度を悪用しているとは限らない点だろう。
従業員の立場からすれば、職場復帰に大きなリスクがあり、万全を求めるのも当然だ。
一方、それも行き過ぎればアブセンティーズムでしかなくなってしまう。
そこの線引きは難しい。

ある人はコロナウィルスを自然災害と呼び、ある人はエイリアン襲来のようなものという。
いずれの表現でも、そこに込められているのは、被害を受けている人たちに罪がないということ。
だから、その救済に躊躇してはいけないとのコンセンサスになる。
それは今も揺らいでいない。

その一方で、こうした救済プログラムがモラル・ハザードと背中合わせにあること、公正な運用が難しいことも事実だ。
こうした議論は世間の受けが悪いから、ほとんどの人は口にするのを避けてきた。
しかし、ロックダウンの解除が真剣に検討されるようになれば、財政問題と合わせて、こうした議論が避けられなくなっていくだろう。

ガンドラック氏は前日も「救済」に潜む問題点を指摘していた。
厳しすぎるように思われるが、言いたいことは理解できる。

『救済』という言葉は、ルールに従って行動するすべての市民に対する『ヘイト・スピーチ』とみなす必要がある。


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