グッゲンハイム:移民政策が将来を決める

Guggenheim PartnersのScott Minerd氏が、移民政策と外交・経済上の成功の要件について意見を述べている。
受け入れ国側の論理による議論にはやや危うさを感じさせるところもある。


「もしも米国が21世紀も成功し世界の覇権を維持するとすれば、合理的な移民・国外追放の政策が成功のための重大な要素となる。
そのためには、不法滞在労働者やドリーマーの身分についての現実的な解決策とともに将来の移民についての適切な政策・制限が必要となる。」

マイナード氏のEメールをBloombergが報じている。
トランプ政権の閉鎖的移民政策が米人口動態の悪化をもたらし、それが外交・経済上の米国の地位を揺らがしかねないと示唆したものだ。
マイナード氏は、移民なしではベビー・ブーマー引退とともに米労働人口が減少を続け、経済に悪影響が及ぶ点を指摘する。
仮に移民労働者のプールを動的に調整するような政策をとれれば、米経済成長率は1%超も改善する可能性があるのだという。


日本も受け入れ拡大に

移民が経済を支えるという構造は、それなしには人口動態の悪化が進む先進国では共通のものだ。
世界の先進国の中で最も偏狭な移民政策をとってきた日本でさえ、外国人労働者の活用を許容する政策に舵を切りつつある。
新たな在留資格新設などを盛り込んだ入管法改正案が検討されている。
日本商工会議所は26日、政府に対して外国人労働者受け入れの緩和を求める意見書を提出した。
同所ではその目的を「中小企業の人手不足の現状と外国人材受け入れのニーズ」としている。

浜町SCIでは一貫して、日本が成長を求めるなら移民政策の転換が必要と主張してきた。
より開放的な移民政策は経済を成長させるが、同様に難しい問題も引き起こしうるとも指摘してきた。
もしも、偏狭な移民政策を続けるなら、成長にこだわらず、分配によって多数の幸福を目指すべきと考えてきた。
今のところ日本はやはり成長を求めようとしているようだ。
しかし、それには代償もともなう。

(次ページ: 異例の金融・財政政策を前提とする人手不足)


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