ピーター・シフ:双子の赤字のパーフェクト・ストーム

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Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、米経済・市場についてひどく弱気な見通しを語った。
双子の赤字の大嵐の中、消去法的な投資が行われるという。

「(第1四半期に成長を先食いしたために)第2四半期ははるかに低成長になる。
それが4-5%経済成長という強気シナリオをすべて吹き飛ばしてしまうだろう。」


シフ氏がポッドキャストで足元の経済状況について語った。
景気がいい時も悪い時も繰り返してきたように、経済はよくないという評価だ。
シフ氏によれば、第1四半期に第2四半期の成長をすでに先食いしていたという。
減税への期待、大きな在庫の積み上がりがそれだ。
米アトランタ連銀のGDPNowによれば第1四半期の成長率は1.9%。
先食いしても好調とは言えない。
前借り分を返すなら、さらに奮わないはずとシフ氏は説明する。

経済がさほどよくない中、政治と財政の課題がシフ氏の弱気に拍車をかける。
まずは10月の米中間選挙だ。
シフ氏も大方の予想と同じく民主党の勝利を予想している。
民主党が議会を支配すれば、雇用対策のための大型インフラ支出が近づくという。


「トランプは、特に経済が不況になるなら、法案承認の署名をするはずだ。
・・・共和党が通した金持ちのための税制改革法案にサインしたのだから、(民主党の)法案にサインしないはずはない。
中間層の貧困のための支出に反対できるはずがない。」

もはや財政再建は忘れられたとシフ氏は嘆く。
大統領も共和党の議会も財源のない減税・歳出拡大に走った。
議会が民主党の手に戻ってこれにブレーキが踏まれるはずがないという。

「私たちはパーフェクト・ストームの真っただ中にいる。
単に財政赤字だけではなく、貿易赤字までも大爆発している。
関税や貿易戦争は問題を積み上げるだけでなく、経済を弱め、ドルは崩壊の可能性で揺らいでいる。」

双子の赤字は米経済・市場をどう揺さぶるのか。
踊り場にたどり着いたかに見える市場だが、シフ氏によれば、いつ動きが再開してもおかしくないという。
同氏は米経済・財政の悪化によるリスク・オフの方向性を予想している。

債券・金・ドルの3つの大きな市場はどれも横ばいで、いつでも最近の動きを再開しそうだ。
金は上昇、ドルは下落、債券は下落(金利は上昇)だ。


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