ジム・チャノス:中国とテスラ

息の長い空売りで有名なKynikos AssociatesのJim Chanos氏が、中国・Teslaについて語った。
中国もテクノロジー・セクターも投資家に最も好まれた投資対象なだけに、ショート・セラーの言葉は危機感を煽る。


「中国の本当の問題は貿易ではない。
本当の問題は国内債務の積み上がりだ。」

チャノス氏がCNNで8年も続けてきた中国売りについてその狙いを語った。
中国経済が「債務の上に成り立つ経済モデル」で成長してきたと指摘。
そのモデル、具体的には巨大な建設需要への依存が基本的に変わらない以上、経済成長には債務拡大がともなうことになる。
米中貿易問題は中国が内需型経済へ舵を切ることで緩和されるかもしれない。
しかし、内需依存はむしろ債務問題を悪化させるかもしれない。

チャノス氏は、米企業の中国進出についても語られるほどには成功を収めていないと話す。

「1948年以来CEOはみんな中国を語ってきたが、中国で大金を儲けた人はほとんど見当たらない。
中国人でなければ、トランプ政権も指摘しているが、中国人と合弁会社を作らなければならない。
みんな中国市場に恋しているように見えるが、誰もそこでお金を稼いではいない。」

チャノス氏は長い間中国売りを続けてきた。
そのチャノス氏が、中国に危機が来れば世界経済に大きな被害が及ぶと警告している。
問題は金融システムではなく、実体経済なのだという。

「問題は、中国と中国にコモディティを輸出する国で世界のGDPの40%も占める点だ。
これは極めて大きい。
もしも中国が銅・鉄鉱石のようなものの需要を引き下げたなら、アフリカ・南米・オーストラリアほか多くの国に影響が及ぶ。」

中国リスクをヘッジするために最も避けるべき投資対象として、チャノス氏はアリババやテンセントなど中国のテクノロジー企業を挙げている。
さらに、中国株投資全般について警鐘を鳴らしている。


「あらためて皆さんにご注意したい。・・・
(中国企業には)会計に問題がある。
企業統治に問題がある。
買った株の会社を保有するわけではない。」

Elon MuskはTeslaの経営から離れるだろう

「私は最終的にはTeslaが困難な状況に陥ると考えている。
この会社は大きなレバレッジをかけている。
信者たちはこの会社が未来の技術の会社と思いたいようだが、現実は自動車事業にすぎない。」

チャノス氏はTeslaについても空売りすべき持論CNNで繰り返した。
Teslaをこき下ろす材料は同氏にはたくさんある。

  • Model 3出荷: 製造の効率が上がらない。
  • Model 3価格: 当初実質3万ドル弱とされたが現実には6万ドル超。
  • キャッシュフロー: 四半期ごとに約10億ドルの現金を失っている。
  • 債務: 200億ドル超も抱えている。

チャノス氏はTeslaの命運を語っている。

「CEOが言うように(Teslaが継続するかは)資本市場が開かれているかによる。」

つまり、損失を資本市場からの資金調達で埋められるか、換言すれば、資本市場が赤字穴埋めに寛容であり続けるかによると言うわけだ。
チャノス氏は、こうした窮状もあってマスク氏がTeslaの経営から距離を置くのではないかと予想している。
実際、マスク氏はますます他のベンチャーに時間を割くようになっているという。

「彼の最近の報酬体系では、他の会社のCEOになっても(Teslaの)非執行の会長を続ければ報酬を受け取り続けることができると明記されている。
そう遠くないうちに彼は自動車製造より魅力的な火星プロジェクトの方に移るのではないかと疑っている。」


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