スティグリッツ:Appleのやりかたは詐欺

米社会に自浄作用は働くか

これは一企業(とは言え、世界最大の時価総額の企業)の問題ではない。
スティグリッツ教授は、これを許す制度の側の問題も指摘している。

「米企業に海外で雇用するよう助長する税法は誤りだ。
改正のためのコンセンサスは取れるはずだ。」


民主党政権が実現し、税法があらためられることを期待したい。
金まみれのヒラリー候補に、こうした正義を実行する自由度はあるのだろうか。
もしも期待外れに終われば、毎度のように教授は政権批判に回るのだろう。


国家間競争の悪しきサイクル

Appleに対する批判は今始まったものではない。
EUも調査パネルを設置、Appleならびにアイルランドの取り扱いを調査している。
米上院もこれを問題視し、Appleは事態の改善を約束していた。

グローバル化の進展は、世界中に近隣窮乏化政策底辺への競争を生み出した。

  • 国内政策といういつわりの看板(税制優遇・規制緩和・金融緩和による通貨安)の下、他国から税収・需要・雇用を奪い取る。
  • 奪い合いをした結果、税収の全体のパイが縮小するほか、行き過ぎた規制緩和で社会が劣化しかねない。

仮に、国家財政や需要不足が世界の主要課題であるとすれば、スティグリッツ教授の指摘はまさにその核心を指摘したものであろう。
世界中で政府債務が積み上がっている中、法人税率を下げるのが解なのか、それとも低すぎる法人税率を是正させるのが解なのか。
自由貿易も重要なテーマではあるが、国際間の公平な税制もまたセットで語られるべきテーマであろう。


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