ガンドラック:量的引き締めは株式にマイナス

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、米経済の軟化を指摘し、株式市場への注意を喚起した。
2年-5年イールド・カーブの長短逆転は景気後退の兆しだと示唆した。


米経済が軟化しつつある・・・
債券市場全体が、FRBの2019年までにかけての利上げについての以前のプランを信じていない。

ガンドラック氏がReutersに、逆転した米2年債・5年債の利回りについてコメントした。
イールド・カーブの長短逆転は景気後退の先行指標であることから、今回はまだ2年-5年の逆転にもかかわらず米市場が動揺している。
4日の米市場は、S&P 500指数にして前日比▲3.24%と大幅に下げて終わっている。

予想された長期金利低下

米2年債(青)・5年債(赤)・10年債(緑)利回り
米2年債(青)・5年債(赤)・10年債(緑)利回り

ガンドラック氏は今回の米金利低下に驚いていない。
先月のウェブキャストでは、インフレがいったん数か月2%を割り込むと予想していた。
しかも、最近の長期金利低下にはテクニカルな要因もあったとツイートで説明している。
市場には投機的な米国債のショートが積み上がっていた。

「長い時間がかかったが、記録的に長い投機的な債券のショート・ポジションが、ついにショート・スクイーズを迎えた。」

独米スプレッドは開いたまま

その一方で、大きく開いた米独スプレッドの縮小圧力が米2年-10年のスプレッドをフラットにする可能性はないともツイートしている。


米2年債(青)・独2年債(赤)・米10年債(緑)・独10年債(紫)利回り
米2年債(青)・独2年債(赤)・米10年債(緑)・独10年債(紫)利回り

「10年債の米独スプレッドは267 bpだが、2年債の同スプレッドは338 bpもあるんだから!」

米独スプレッドが縮小に向かうなら、10年より、スプレッドの大きい2年の方が大きく縮小する可能性が高い。
つまり、米2年の方が10年より下がりやすい。
もしもそうなるなら、イールド・カーブはスティープ化することになるが、今のところそういう兆しは見えない。

イールド・カーブは経済の鈍化を示唆

2年-5年のイールド・カーブを逆転させたのはファンダメンタルズなのか、テクニカルなのか、両方なのか。
ガンドラック氏は前者の要因が働いていると考えている。

「もしも債券市場がFRBの『データ次第』という最近の言葉を信頼しているなら、米国債の利回りが完全にフラットになったことは将来の経済成長の鈍化を予言し、FRBの手(利上げ)を止めることになる。」

イールド・カーブの構造にターム・プレミアムが存在するなら(もちろん存在する)、カーブはその分右肩上がりの傾斜を増すはずだ。
カーブがフラットになったということは、ターム・プレミアムを除いたベースではカーブが右肩下がりになったということ。
つまり、市場が今後の短期金利低下を織り込んでいることになる。
短期金利は政策金利の影響を強く受ける。
つまり、このイールド・カーブが意味するのは、将来のFF金利引き下げであり、そうなる理由はディスインフレ、米経済成長鈍化または景気後退入りであろう。

(次ページ: 量的引き締めの株式市場への影響)


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