ローレンス・サマーズ:中立金利は重要でない

景気後退入りの風景

サマーズ氏は現時点の予想として、2020年末までに景気後退入りする確率を50%までいかないと話した。
そして、米市場がこれまで経験してきたのと同様のプロセスが起こると不吉に予言している。


多くの自己満足が金融市場に存在する中で金融環境が引き締まって、経済が躓いてしまうのだろう。
市場心理が急激に変化し、状況が劇的に変わっていく。
財政刺激策がなくなる一方で金融引き締めは続き、金融環境は逆風になる。

そして、興味深いことに、サマーズ氏はレイ・ダリオ氏が憑依したかのような話を語りだした。

「ポピュリストの圧力、地政学的リスクが高まる。
私たちはこうしたいやな組み合わせに向かっている。
今年もよかった時期があったが、これは減税による一時的なステロイド注射によるものだ。
ファンダメンタルズの強さの反映と考えるのは誤りだ。」


ダリオ氏との接点

実は、サマーズ氏は今年2月ハーバード大学でダリオ氏と対談をしている。
当時ダリオ氏は、大統領選の前の景気後退入りを約70%とかなり高く予想していた。
8月のダリオ氏の『Big Debt Crises』出版にあたっては、絶賛する書評を寄せている。
11月末ダリオ氏は、FRBの拙速な引き締めが景気をオーバーキルしかねないと警告している。
ここでダリオ氏が重視したのは中立金利ではなく、イールド・カーブに織り込まれた、市場が予想する金利だった。
また、今後2年のうちの景気後退入り確率を50%程度と予想し、景気後退入りすれば内外の政治的対立と相まって難しい状況に陥ると心配した。

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