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ローレンス・サマーズ:中立金利は重要でない

ローレンス・サマーズ元財務長官(現ハーバード大学教授)が、今後の金融政策のリスクについて語った。
その語り口は、あたかもレイ・ダリオ氏が憑依したかのようだ。


現在は、引き締め不足より引き締め過ぎのリスクの方が大きい。

経済政策におけるハト派の急先鋒 サマーズ氏がFOX BusinessのWSJ at Largeで、FRBの金融引き締めについて語った。
世間で注目されている中立金利の議論を、現在の経済状況に即したものとは考えていないようだ。
中立金利が近かろうが遠かろうが、引き締めは慎重に行うべきとの意見なのだ。

経済が減税によって大きく刺激されている。
振るわない投資よりおそらく消費支出によって強く刺激されている。
金融政策が効くにはタイムラグがあり、株式市場・為替市場に反映されている金融環境はかなり引き締まっている。
これらが今同時に起こっていることを考えると、中立金利がどこなのかわからない。

サマーズ氏は、足元の好景気が減税、消費に依存したものである点に危惧を抱いている。
減税の効果は逓減せざるをえず、財政問題が深刻になれば巻き戻しかねない。
政府の消費は今がピークだろうし、資産効果だのみの家計消費も持続性に疑問がある。
一方、社会に便益を与え経済に持続的な供給力を与える投資は盛り上がらない。
供給力を拡大せずに需要だけを刺激しても、増えた需要は輸入に向かうだけだ。

最大のリスクは別に

「大きな危険は、引き締めていって、それでも引き締めの効果が見えなくて、引き締めを続けて、引き締め過ぎてしまうことだ。
・・・パウエルFRB議長がそれに対する懸念を示したのは喜ばしいことだった。」

サマーズ氏は、ハト派寄りに振れたように見えた先週のパウエル議長発言を歓迎した。
一方、歓迎できないものもある。
それが金融市場に危険を増やしているという。

「大統領がFRBについてまくし立てている。
これはいたるところで不確実性によるプレミアムを拡大し、FRBの政策を困難にする。
こうした金融政策に対する政治的レトリックは本当にとても危険だ。」

(次ページ: レイ・ダリオとの共鳴)


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