レイ・ダリオ:2019年米経済見通し

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、珍しく短期的な経済見通しを語っている。
米経済は財政刺激策の効果低減と財政赤字拡大で、来年大きく鈍化するだろうという。


今後2年のうちの(景気後退入り)確率は50%程度だろう。
でも、それは必ずやって来るんだ。

ダリオ氏がFOX Businessで予想した。
いつものように債務サイクルのフレームワークで経済状況を解説し、現在をサイクル終期と推測、その上で足元の好景気と先行きをもう少し詳しく描写している。

「経済成長に山ができている。
これは特に減税、さらにその他の財政刺激策によるものだ。
この政策は財政赤字も拡大させた。」


ダリオ氏はトランプ政権と共和党の経済政策の効果を淡々と説明する。
今年、経済成長に「山」が出来たのは、財政刺激策の効果が発揮されたものだ。
しかし、財源をともなわない財政刺激策は持続可能でなく、やがて副作用が訪れると予想する。

来年になるとこれが消え、米国は借金を増やさなければいけなくなる。
諸外国は米国に対して貸金を増やさなければいけなくなる。
この状況が意味するのは、来年、米経済が大きく鈍化するということだ。

問題は、経済成長が鈍化することばかりではない。
刺激策が終われば成長が鈍化するのは当たり前だ。
本当の問題は、米政府の財政悪化にある。

「米国は債務を諸外国に売らなければならない。
中国を含め、諸外国は米ドル建て債務を持ちすぎている。
結果として、脆弱な状況になる。
米国がその脆弱性を有するのは、1930年代とよく似た状況だ。」

現在が1937年に似ているとは、ダリオ氏の持論だ。
債務危機、ゼロ金利、量的緩和、資産価格高騰、格差拡大、ポピュリズム台頭、そして金融引き締めへと至ったのが1937年と現在だ。
同時に、中国という新興勢力の台頭があり、覇権国家との間でつばぜり合いを続けている。
これが、いつにも増して繊細な金融政策を要求しているという。

もしも何か間違えるなら、経済成長の要素となる緩和の側で間違えるべきだ。
景気後退が来てしまうと、ポピュリズムという形で存在する国内の政治的対立、さらに国際的な政治的対立によって対処が困難なものになるだろう。


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