ジェレミー・シーゲル:米中関係改善期待というリスク

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、G20に出席する米首脳に対する期待のほどを語った。
米中摩擦の改善は織り込み済みで、その期待を裏切れば大きな反動を食らうと心配している。


「市場は明らかにこの中国問題の解決を願っている。
それがこのG20で得られるとは思っていない。
過去から見て、トランプは多国間の会議がきらいだ。
彼は1対1を好み、そう公言してきた。
さらに、彼は瀬戸際政策が好きで、1か月前の進展より1月1日のデッドラインの方を好むだろう。」

シーゲル教授がCNBCで語った。
市場は米中の歩み寄りを予想しており、もしも実現すれば間違いなく市場から好感されると指摘。
カナダ・メキシコとの交渉のように進めば、市場は再び噴き上がるはずと予想する。
しかし、シーゲル教授は、現実にそうなる可能性は低いとあきらめ顔だ。

「私は、トランプ大統領が交渉に入ったら驚くし、会議の中から何らかの結論が出たら驚くだろう。」


シーゲル教授は、最近までトランプ大統領が批判を繰り返していたFRB利上げに変化の兆しがあることに言及した。
教授は先月、FRBが利上げペースを鈍化させると予想していた。
果たして今週、パウエル議長はそう受けとれる発言をしている。

「面白いのは、ジェローム・パウエルFRB議長の水曜日の発言がFRBの引き締め過ぎへの懸念を押し下げた。
何が次のテーマかと言えば、中国との潜在的関税合戦だ。
だから、明らかにいかなる解決であろうとプラスとなる。」

大統領が市場・経済の重しになると批判していた金融引き締めは鈍化の兆しがある。
そうなると、最大の重しは大統領自身の政策である米中摩擦になる。

「大統領は2019年を弱気相場にするのを嫌がるはずだ。」

オバマ時代から続く株価上昇を自身の手柄として吹聴してきた大統領は、大統領選挙まで何が何でも市場を支えようとするだろう。
だからこそ、市場は米中摩擦が改善するとすでに予想している。

おそらく80-90%は織り込み済みだ。
だから、私はG20で何か予想しているわけではないが、何か逆のことが起これば、大きな失望となる。
もしも年末までに解決できなければ、市場は上昇なしに現在の株価水準で延長を許容するだろう。
何も前進がなければ、神経質な地合いになるだろう。


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