ピーター・シフ:インフレが株価を蝕む

Euro Pacific Capitalのピーター・シフ氏が、リーマン危機を超える危機の到来を予想している。
FRBの弥縫策が市場の歪みを大きくし、先延ばしが難しくなっているという。


今起こっているのはバブルの収縮だ。
2008年に始まったことと全く同じだ。
1つ違うのは、バブルが(前回より)大きく、より大きな危機を生むということだ。

シフ氏がロシア国営RTで弱気相場入りを宣言し、リーマン危機を超える危機の到来を予言した。
リーマン危機に対し、FRBを始めとする米当局は正面から解決を図ってこなかったとシフ氏はいう。
サブプライム/リーマン危機は住宅市場での過剰な債務拡大によるものだった。
それなのに、後始末で講じられたのは政策金利引き下げと量的緩和だった。
結果、小康状態を得たものの債務は至るところで温存され、問題の本質はさらに悪化しているというのだ。

「私たちはついにこの結果に対処せざるをえなくなる。
余りにも長い間、問題先延ばしを続けてきたため、もっと早く痛みをこらえて誠実に対処した場合より、結果ははるかに厳しいものとなる。」


シフ氏は始まったばかりの弱気相場は長く続くだろうという。
そして、市場関係者が聞きたくない喩えを口にした。

「この弱気相場は1966-82年のものと似たもの、もしかしたらそれより悪いものになるかもしれない。」

シフ氏が俎上に上げたのは前回の超長期の金利上昇局面であり、米国にインフレが吹き荒れた時代だ。
現時点でインフレ昂進の兆しは見えない。
しかし、金融環境は依然として突出した緩和状態にあり、財政は大きく悪化すると予想されている。
これが、インフレ昂進論者を勢いづかせる。
低インフレの時代が長く続くと忘れられてしまうが、高インフレは適度なインフレに強いはずの株式をも蝕む。

ダウ平均は新たな高値をつけるまで16年を要し、その間インフレがダウの価値の70%を奪い去った。
今回はもっと悪くなると思う。

Fox Business(ETFTrends.com)は、金利低下がすでに始まっていた1988年以降について「インフレによる浸食」を計算している。
それによれば、浸食されるのはリターン部分の約52%にも及ぶという。


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