モルガン・スタンレー:2019年はドル安、新興国市場

モルガン・スタンレーが、2019年に市場の流れが5つ逆転すると予想している。
興味深いのはドル相場と新興国市場だ。


新興国市場は、大きさ・期間の両方の点でかなり大きな調整をしてきた。
新興国市場がアウトパフォームし始めるような幅広い状況が整いつつあるように感じる。
特に、米国との比較においてだ。

モルガン・スタンレーのGokul Laroia氏がCNBCで語った。
特にドル安になれば、アジアがさらに改善するだろうという。

同社は来年2019年に現状の5つの流れが逆転すると予想している。

  • 米ドル: 循環的ピークに達する
  • 米欧金利差: 収束に向かう
  • 新興国市場: アウトパフォームへ
  • 米国株・ハイイールド: アンダーパフォーム
  • バリュー株: グロースをアウトパフォーム

ドル相場がピークを打ってドル安に転じれば、ドル高に苦しめられてきた新興国市場が息を吹き返す要因となる。
これまでドル高を支えてきたのは刺激策に支えられた強い経済成長と金利上昇だ。
ラロイア氏はFRB利上げについて12月を入れてあと2回は予想するものの、その次については経済環境次第だという。
経済が鈍化し利上げが停止すれば、米ドル高の大きな要因が剥落することになる。
これが、新興国市場を浮揚させる要因となる。


ただし、ラロイア氏の言い方は必ずしも強気を感じさせない。
同氏は、あくまで相対的な見地からのアウトパフォーマンスだとにじませた。
米国との比較においては新興国市場と日本が2019年に有望だと話している。

私が完全には確信していないのは、米国が落ちていく文脈で絶対的なアウトパフォーマンスが起こるかということだ。
こうしたことは過去そう多くは起こったことがない。
それが起こりうるのかは私にはわからない。

世界の経済・市場は密接に結びついており、これまで米国がそれをリードしてきた。
米経済・市場が風邪を引けば、他の経済・市場も逃れえないのが通常だ。
仮に米市場が下げた時に逆に上昇する市場が現れれば、米市場を代替する市場となりうることを示唆するのかもしれない。
それは楽しみなように見えて、実際には大きな混乱を引き起こすのだろう。
そのような大きな変化が起こる兆しはこれまでのところない。

だから、ラロイア氏の予想も控えめになる。
新興国市場は米国よりはましだが、絶対値が上昇するかどうかはわからないと素直に述べているのだ。

2019年の新興国市場株式については、ゴールドマン・サックスも強気シグナルを出しており、2桁リターンを予想している。
ただし、その強気予想も、リターンが徐々に低下するという控えめなものになっている。


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