ゴールドマン:現預金を増やせ

ゴールドマン・サックスのデイビッド・コスティン氏らが、経済・市場の鈍化を予想している。
株式のエクスポージャーを維持しつつ、現預金を増やすよう説いている。


複数の資産クラスを対象とする投資家は、株式へのエクスポージャーを維持しつつ、現預金へのアロケーションを増やすべきだ。
長い間で久しぶりに現預金が株式に対して競争できる資産クラスになった。

コスティン氏のレポートでの推奨をBloombergが伝えている。
「競争できる」とは何を意味しているのか。
それは、競争できない状況を想像すればよい。
競争できない状況とは、現預金の利回りがインフレを下回っている状況だ。
この状況ではインフレ調整後の実質利回りはマイナスだから、現預金にしておけば投資家は購買力を失うことになる。
(まさに日本がこの状況だ。)

FRBは利上げを進め、現在のFF金利誘導目標は2.00-2.25%と、CPI上昇率の後ろ姿が見えてきた。
FRBが今後も四半期に1度利上げしていけば、MMFなどの短期金融商品の実質利回りはプラスが定着するかもしれない。
(総合課税の投資家であれば)短期金融商品が敗者の投資でなくなるだろう。


では、競争相手が復活しつつある米国株の方はどうか。
市場サイクルが終期に近づきつつある可能性があり、株価下落への懸念が高まっている。
かと言って、サイクル終期の《最後のひと上げ》の可能性も皆無ではない。
だからこそ、コスティン氏は「株式へのエクスポージャーを維持」しろと言うのだ。
一方で「現預金へのアロケーションを増やす」とは《上げれば売れ》ということだろう。
ゴールドマンは今後の市場見通しについて3つのシナリオを設定している。

  • ベース・ケース(確率50%): 年末のS&P 500は2,850、2019年は3,000へ。
  • ダウンサイド・ケース(30%): 2020年の景気後退入り懸念により2019年末2,500まで下落。
  • アップサイド・ケース(20%): 好景気がさらに続き、2019年末3,400へ。

ゴールドマンによれば、企業収益と経済成長は鈍化し、来年のS&P 500は「控えめな1桁の絶対リターン」に終わるという。
このため、公共株などディフェンシブ・セクターを推奨している。


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