ガンドラック:デフレ的な弱気相場ではない

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、米国株市場の奇妙な振る舞いに言及している。
お告げは断片的で意味も解説されていないが、何か新たな視点を暗示しているようにも見える。


債券の上昇はない。
明らかにこれはデフレ的な弱気相場ではない。
もしそうなら債券が上昇しているはずだ。

ガンドラック氏がReutersに語った。
10月の米国株市場の下落は、米長期・超長期金利上昇が強く意識されたことが一因だった。
株価は下落し、米金利は横ばいかやや下げ気味に推移した。
投資家が株式に不安を感じて債券を買うなら、金利はもっと下げてもいいはずだった。
しかし、債券への資金流入は限定的だったのだ。

株価が弱気相場に入るかもしれない。
その弱気相場がデフレ的な環境を意味するなら、債券が買われるはずだ。
デフレとは貨幣の価値が強まる現象であり、債券とは確定した金額の貨幣を与えてくれる約束だからだ。
しかし、債券の人気はそれほどでもない。
ガンドラック氏は明言していないが、インフレ的な弱気相場の可能性があるからだろう。
債券はデフレに強く、インフレに弱い。

インフレを予想する投資家が増えてきた。
タイトな労働市場、経済回復、国債増発、FRB金融政策正常化など、要因はいくらでもある。
インフレが昂進すれば(程度はまちまちにしても)株式にも債券にも悪影響が及ぶ。
ガンドラック氏によれば、投資家はキャピタル・プリザベーション(損失回避のための投資戦略)に注力すべきだという。


ウェブキャストでも指摘された通り、最も近づいてはいけない資産クラスの1つは投資適格社債だという。
長く続いた超低金利で企業のレバレッジは高まっており、金利上昇期にはこれが重荷になるためだ。

「投資適格債に近づくな。
金利が本格的に上昇し始めると、格下げを食らってひどいことになる。
信用状態について投資家がいかに楽観的だったか、驚くばかりだ。」

米国株市場については、今回の下げでもボラティリティは低位にとどまっている点を指摘している。

S&P 500(青)と恐怖指数(VIX、赤)
S&P 500(青)と恐怖指数(VIX、赤)

米市場が下落した2月も10月もボラティリティは上昇したが、その程度は決して大きいものではない。
過去の弱気相場と比べれば明白だ。

株式がさらに下げることを暗示するパニック売りのようなことは起こっていない。
めざましく市場は下げ、めざましく恐怖指数(VIX)は低い。
不思議なことに、この売られでも市場は買われすぎている。

売られているのにポジションはロングのままということだ。
ガンドラック氏は解説をしていないが、強気派ならばこう言うだろう。
《これは強気相場の中の調整局面にすぎない》と。

ビットコインについて、ガンドラック氏は従前どおり、株式・ハイイールド債など「リスク資産の誘導馬」であるとの見方を示した。
経済における「過剰のポスター・チャイルド」であり、「投機的本能の一端を体現したもの」だと称している。


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