デイビッド・ストックマン

 

デイビッド・ストックマン:涅槃を信じないなら

レーガン政権で行政管理予算局長を務めたDavid Stockman氏が、米経済の1-2年内の景気後退入りを予想した。
そうなれば、米市場の通例として大きな市場下落が避けられないと言う。


米国は景気後退を迎え、再び市場調整を迎える。
かなり残酷なものになるだろう。

ストックマン氏がCNBCで話した。
同氏は従前から、米国株市場について40%の下落を予想してきた。
今のところそれは実現を見ていないが、同氏が自説を変える様子はない。

「だれも景気後退の可能性を否定できない。
1-2年のうちに来るだろう。」

景気後退が1-2年後に来るなら、株式市場は通常それに先行して下げるから、株価下落は待ったなしとなる。
これが、ストックマン氏が株価下落を予想し続ける理由らしい。
そして、米景気は極めて危ういところに立っていると考えている。
レーガン政権の一員だった同氏は伝統的な共和党らしい考えの持ち主であり、トランプ大統領のやり方を苦々しく思っている。

「トランプは長い景気拡大期の頂点で火遊びをしている。
・・・
FRBが8年もぐずぐずしてきた時に、トランプは(利上げする)FRBを攻撃している。
FF金利は2.13%と、インフレにも満たないのに。」


ストックマン氏は財政政策でも金融政策でもタカ派なのだ。
好景気の中で財政刺激策を打てば山を高くするかもしれないが、谷も深くしてしまう。
そして、次の景気後退期に打てる財政刺激策の規模は限定されてしまう。
金融政策も同様だ。

ストックマン氏は、分別ある投資家が身に着けるべきボキャブラリーはたった2つという。
「トランプと売り」なのだそうだ。

トランプ批判の是非はともかく、景気後退は避けられない。
その時、米市場に何が起こるのか。

「そうなれば(S&P 500の)EPSは現状の124-130ドルから75-80ドルまで下がるだろう。
これにどんな倍率を掛けようが、次の景気後退期でのS&Pのフェアバリューは2,000、1,500を大きく下回り、現在の水準を大きく下回ることになる。
もしも神様がいて、景気後退を取り払い、現在の景気拡大サイクルが永遠に続き、ある種の涅槃の世界に入ったと信じるなら、今のバリュエーションで頑張り続ければいい。」

ストックマン氏は、リーマン危機でも株価が55%下げた点を指摘する。
リーマン危機は程度の大きい下落だったとしても、4割程度の下落は景気後退の常だと言いたいのだ。

ストックマン氏は米国が仕掛ける貿易戦争についてもコメントした。
貿易戦争はまったく不合理なこととは言えないとしながら、エスカレートすれば経済は甚大な悪影響を被ると予想している。

「見たことのないようなインフレによって商品経済全体に打撃を受けるだろう。
中国は米国の輸入品の30%を供給しているのだから。」


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