ブラックロック

 

ブラックロック:市場急落の際の心得

資産運用の世界最大手BlackRockのPaul Mele氏が、市場急落で我を忘れないよう投資家に注意を促している。
短期トレーディングを別とすれば、長期投資において急落など想定内の出来事にすぎないからだ。

「死や税金と同様、市場急落もまた回避不可能なもの、人生の不可避な現実の1つであるようだ。
・・・
もしもあなたの蓄えが年金口座にあるなら、退職まで数年あるにせよ退職が近いにせよすでに退職しているにせよ、次の4つの点を留意することが大切だ。」


Mele氏が自社ブログに書いている。
ここで言う「年金口座」とは、日本のiDeCoを思い浮かべればいい。
(米国の場合、老後資金のための貯蓄の優遇策として確定拠出年金401kの他にIRAと呼ばれる制度もある。)
要は、老後まで手を付けられない投資金だ。

Mele氏の言う留意すべき4点とはなんだろう。

1. 自分がやっているのは長期投資
老後資金とは長期投資であり、短期のボラティリティを気にすべきでない。
「老後のための資産の価格下落が、あなたに何か行動するよう促すかもしれない。
しかし、売ってしまえば損失が確定し、市場に戻って来るのは容易でない。」

2. 今回のような事態では分散こそ最良の道
「ハリー・マーコウィッツ曰く、分散こそ『ファイナンスにおける唯一のフリー・ランチだ』。」
これが強く感じられるのが市場下落時であり、したがって分散を整えるいい機会になる。


3. 現金を貯蓄口座に確保
現金や短期債ではインフレに勝てない。
「今後1-2年で現金が必要なら、長期投資(例えばハイイールド債など)とは別に、預金保険付きの貯蓄口座に(必要金額を)置いて、現金のクッションにするといい。」

4. ターゲット・デート・ファンドはリスク管理に役立つかも
ターゲット・デート・ファンドとは、年金口座を取り崩す時期に合わせてポートフォリオの運用を変えていくファンドだ。
若いうちは残存投資期間が長いのでリスク資産中心の運用とし、年取るにつれてリスク資産をゆっくりと減らしていく。
(Mele氏はこれを推奨しているが、これには反対意見もある。
規律のとれた貯蓄行動をとれる投資家なら、こうしたライフ・サイクル・ファンドは期待リターンを下げるだけであることに注意が必要だ。)

何より投資家にとって重要なことは、冷静に行動する、あるいは行動しないことだろう。
Mele氏は、投資家が市場下落に驚いて判断ミスを犯すことのないよう注意喚起している。

上げ相場でも下げ相場でも、長期的な目標を思い出し堅持することが重要だ。
だからこそ、多くの人にとって、長く付き合える分散されたオール・ウェザー商品に老後資金を投資することが最善の戦略になりうるのだ。


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