ガンドラック:情報源と大儲けの秘訣

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、情報源、注目点、そして儲けの極意を語っている。
市場の営みとはファクトとその解釈によって生まれるナラティブであると説いている。


私はあまりコメンテーターのコメントは読まないんだ。
・・・
私が一番読むのはニュース配信だ。

ガンドラック氏がCitywireのインタビューで明かした。
プロとされているコメンテーターやストラテジストの言葉などあまり役に立たないのだろう。
何しろガンドラック氏自身が《王》と称えられる卓越した投資家なのだから無理もない。
例外として、在りし日のRichard RussellとJim Grantの名を挙げている。

では一番読むというニュース配信では何を見ているのか。

「私が探しているのは、データが変化しないのに解釈が変化する魔法の瞬間だ。
・・・また逆のことが起こるのも同様に面白い。
・・・私が探しているのは、過去正しかったが今はもう正しくなく、かつ人々がまだ気づいていないことだ。」

ガンドラック氏がニュース配信に求めているのは単純なファクトではない。
むしろナラティブであり、ファクトとナラティブの乖離なのだ。
大学で数学を専攻したガンドラック氏は、キャリアを積む中で理解できないことがあったという。

私は20年もの間、市場に関するほとんど数学的分析に基づく議論によってどうして人々を納得させることができないのか理解できなかった。
長い年月の後、ついに私は理解した。
人々は何を考えるべきかを教えてもらいたいんだ。

投資の世界ではファクトとその解釈が別々に歩くことがある。
ファクトが変化した時、並みの投資家はその意味をすぐには正しく解釈することができない。
誰か優れた人が解説してくれるのを待っているのだ。


最近もこうしたことが起こった。
先月末から長期・超長期金利が上昇を始めた時
・ファクト: 金利上昇
・解釈: 金利上昇はいいこと
という乖離が起こっていた。
ガンドラック氏は、解釈、ナラティブの方に誤りがあると指摘し、市場はそのとおりに解釈・ナラティブを変化させ、株価は下げた。
2016年の長期金利低下局面でもそうだった。
市場の大勢はさらに長期金利が下げると予想したが、実際にはガンドラック氏が指摘したとおり長期金利は底を打って上昇に転じた。

今日もガンドラック氏はツイートしている。

「奇妙なナラティブが流布している:
『銀行株は最近金利低下のために弱い動きをしている。』
金利低下だって?
金利は高値を上抜けたばかりじゃないか!」

金利上昇は銀行の収益にプラスとの観念に凝り固まっているから、こうした記事が書かれる。
しかし、このナラティブは現時点に関するかぎりファクトと相反しているとガンドラック氏は言いたいのだ。

投資家ならニュースを読んでいて強い違和感を覚えることがあろう。
市場の動きについての世間の解釈が自分の理解と違っているような経験だ。
並みの投資家はそこから生産的な結論を見いだすのが難しい。
しかし《王》となると、そういう私たちの右往左往を眺め、そこから収益機会をうかがうのだ。

これは、資金運用においてとてつもなく有利に働く。
ファクトと、人々がファクトの意味を教わるまでの間の時間がチャンスを与えてくれるからだ。
ただし、そのためにはその人がファクトの意味を理解する能力を持ち、その意味を教えてもらう必要がなく、他の人たちより早く動けなければならない。
私はこのやり方で大金を稼いだんだ。


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