ジェレミー・シーゲル:新興国市場に目を向けろ

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、米国株市場に慎重なスタンスを継続した。
同市場がトンネルを抜けるまで、新興国市場への投資を推奨している。


3-5年で見れば米国株は最もパフォーマンスのいい資産だ。

《永遠のブル》がCNBCで米国株市場への確信を語った。
その教授でさえ、常に市場が上げ続けるとは考えていない。
市場とは上げ下げを繰り返し、上げる時にもペースを変えるのが通常だからだ。
2009年から始まった長い強気相場は時々それを忘れさせてしまいそうになるが、数年に一度癇癪を起して投資家を驚かせる。

シーゲル教授は昨年末の法人減税法案の通過あたりから急速に弱気に振れ始める。
2018年の米国株上昇を0-10%と予想し、《永遠のブル》とは思えないような慎重なコメントを繰り返している。
教授は、その予想を今も継続している。
今年はすばらしい年だったとしながら、金利は上昇し、企業の利益予想が楽観的すぎると指摘する。

「金曜日発表のGDPの数字は3%台後半と良好だったが、人々は第4四半期について2%台、来年についておそらく3%台を予想している。
2-3%のGDP成長からどうやって12-13%の利益拡大が可能になるのか。
金利上昇と企業収益の試練が株価上昇を抑え込んでしまうだろう。」


シーゲル教授は来年の米国株について横ばい程度を予想している。
しかし、中間選挙、金利動向、米中摩擦などで大きな変化があれば、再び上昇に転じる可能性もあると示唆した。
そして、もう1つ重要な要因がある。
中央銀行の金融政策だが、教授はやや困難だと話す。

「FRBはどうやってソフト・ランディングさせるか。
失業率のチャートは急降下しており、ソフト・ランディンクからはほど遠い。
だから動揺が起こるかもしれない。」

緩和的な金融環境で米経済が拡大を続けていた中、トランプ政権と共和党は大規模な財政刺激策を実施した。
労働市場はさらに逼迫し、賃金は上昇し(コモディティ価格上昇もあって)物価も上昇した。
経済の過熱、物価上昇は長期金利を押し上げる。
賃金上昇は企業収益にとってマイナス要因だ。
米政権・共和党の政策は失業率のハード・ランディングをもたらすような規模・タイミングになっている。
これをFRBの金融引き締めがオフセットしようとしているが、そのさじ加減は容易ではない。

シーゲル教授は、自身が新興国市場に資産を振り分けていることを明かした。
同市場は「信じられないほど」割安になっているという。
教授は、米国株市場でブレークスルーが見えるまで、しばらく新興国市場にシフトすることを奨めている。

私は落ちるナイフを掴もうとして血だらけになっているが、それでも10-11倍のPERだ。
国際市場に目を向けろ。


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