ジム・チャノス:テスラにはソフトバンクも投資しない

Kynikos Associatesのジム・チャノス氏が、徹底的にテスラをこき下ろしている。
事実と理詰めに基づく批判は、テスラ株価の波乱が今後も続くことを示唆している。


ソフトバンクが投資しないなら、多分高すぎるんだろう。
ソフトバンクはほとんどすべてのものに突っ込んでいるんだから。

チャノス氏がCNN Businessで笑いながら話した。
テスラを嗤ったものか、ソフトバンクを嗤ったものか明確ではないが、テスラから金融投資家・戦略的投資家が離れつつあると暗示したものだ。
同氏はテスラの第3四半期の財務成績について冷たくコメントした。

「私が見たところ、利益やフリー・キャッシュフローが一時的要因を除いて黒字になるようには見えない。
市場もそう見ているのだろう。」

市場関係者への約束事を守るためテスラがあらゆる手を尽くした感があると話す一方、現状より改善する様子も見えないという。
問題はこの四半期にあるのではない。
今後、市場が織り込んだほどの業績を上げることができるかなのだ。

「この会社は450億ドルもの時価総額があり、借金を入れると600億ドルを超える。
市場はこの会社を評価するのに2019、2020、2021年を見ているが、過去を見ていない点が本当の問題だ。
会社は2019年のガイダンスを公表しておらず、この第3四半期程度になる可能性があるんだ。」

テスラはこれまで市場に対してコミットした財務目標の多くを未達にしてきた。
2010年の上場から8年が経つ今でも、ベンチャー企業的な投資家対応を続けてきた。
チャノス氏は、テスラに限らず、シリコンバレーに蔓延する無責任とも言える考え方に苦言を呈している。


自分が世界を変えている、あるいはそう信じているならば、投資家を利用してもいいという感覚がある。
私はそういう考えを認めない。
それは市場を壊し、最終的には投資家を害し、戻り戻って会社の損になるんだ。

自身のようなショート・セラーは市場の番人と言うチャノス氏。
投資家や市場あってのベンチャー企業(VB)なのに、投資家・市場を軽視するVB経営者が多いことを嘆く。
そうした風潮は投資家離れを招き、節度あるVBにまで資金調達の道を閉ざしてしまいかねない。

チャノス氏は、テスラについて極めて本質的な疑問を投げかけている。
それは、テスラがすでに技術VBとしての優越性を失ったというものだ。

「テスラが売上の10倍の株価になると見込んで買うより、GMを売上高の1/3倍で買った方がいい。
ほぼすべての人、消費者レポートによれば、GMの自動運転車への取り組みはテスラの先を行っている。
テスラはすでに自分の土俵ででさえ技術面でのリーダーでないんだ。
興味深いのは、テスラは技術企業と考える強気の人がいるが、テスラの投資は自社計画を下回っている。
GMやVW Audiなどの大企業よりソフト面で遅れているんだ。」

チャノス氏はこの間までテスラのショート・ポジションで大きな損失を抱えていた。
しかし、それも敵失で変化が訪れたようだ。
テスラのイーロン・マスクCEOは非公開化に関するツイートでSECから相場操縦の疑いをかけられた。
ツイートした理由の1つは、ショート・セラーへの怒りとも言われている。
結果、自身と会社に高額の罰金が科され、株価は急落するという落ちになった。

全体として(テスラのショート・ポジションは)黒字だ。
4-5年かかったけどね。


 - 投資, 企業 ,